山田太郎票を山本太郎票へ誤計上 上越市だけ山田太郎票なぜか前回比マイナス 選管は適正と主張

静岡県富士宮市選挙管理委員会が7月23日、21日に投開票された参院選の比例代表の開票作業で、自民党の山田太郎さんが獲得した515票を、一文字違いのれいわ新選組の山本太郎さんに誤って算入していたことを認めて、票数を訂正しました。

富士宮市と同じようにツイッターの有志の方が検証されたところ、新潟県上越市でも、山田太郎さんと山本太郎さんの得票数比が異常値になっていることが指摘されています。

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上越市だけ減っている

前回2016年の参議院選挙と今回2019年の参議院選挙の比較をしています。

 

山田太郎票は全国で1.85倍、新潟で1.89倍に

山田太郎さんは、全国で、2016年は29万1188票、2019年は54万0081票でした。約1.85倍に増えています。

新潟県全体で、山田太郎さんの得票は、2016年は4217.611票、2019年は8008.292票と、約1.89倍に増えています。

票数に小数点があるのは、案分票

新潟県の各市町村でも、おおむねその割合で、山田太郎さんの2019年の得票は増えています。

 

なぜか上越市だけ190票減、0.3倍に

ところが、なぜか上越市だけは、2016年は272.829票、2019年は82.074票と、190.755票減っています。率にして0.3倍になってしまっています。

 

推測値は約516票

2016年の272.829票を、1.89倍(新潟県平均)してみると約516票(※1)となります。これが推測される山田太郎さんの上越市での得票数です。(選管発表は82.074票

 

山本太郎票は推測値よりも約435票程度多い

山本太郎さんの得票を見ると、

人口191,831人の上越市が、1619.407票となっています。

人口267,931人の長岡市は、1558.353票、

人口95,706人の三条市は、591.569票、

人口95,653人の新発田市は、592.879票になっています。

 

上越市は、長岡市より7万6100人、人口が少ないのですが、山本太郎さんの票は約61票多くなっています。

 

三条市、新発田市と比較して上越市の山本太郎さんの得票数を推測してみます。

上越市の人口は、三条市、新発田市の約2倍です。

三条市、新発田市は、どちらも山本太郎さんの票は約592票でした。

人口比率より、上越市の山本太郎さんの得票数は、592×2= 1184票程度なのではないかと推測されます。

ところが発表された数字は、1619.407票で、推測値よりも約435票程度多くなっています

 

このイレギュラーの435票に、山田太郎さんの82.074票を加えると、517票となります。

※1の516票とほとんど一致します。

 

以上のことから、上越市では、435票程度、山田太郎さんの票が山本太郎さんの票にされていると推測できます。



山田太郎票が減るような要素は見当たらず

候補者の地元では、得票数が増減することがありますが、山田太郎さんと上越市の関係は見当たりません。山田太郎票が減るような要素もないようです。



上越市選管「開票作業は適正に行われた」

新潟県で上越市だけ山田太郎さんの得票数がイレギュラーになっている問題について、毎日新聞が取材したようです。

毎日新聞の記事によると、上越市選挙管理委員会は取材に「開票作業は適正に行われた」とし、取り違えを否定した、そうです。

新潟・上越市でも山田太郎氏の票少なく 選管「開票は適正」 – 毎日新聞

 県選管の公表資料によると、上越市で山田太郎氏が獲得したのは82.074票(案分含む)で得票率は0.09%。新潟県全体(0.75%)▽新潟市(0.97%)▽長岡市(0.85%)、などと比べて非常に低かった。

 一方、山本太郎氏の上越市における獲得票は1619.407票(案分含む)で得票率1.78%。県全体(1.32%)▽新潟市(1.53%)▽長岡市(1.25%)、などと比べて高かった。

 この問題は23日夜からツイッターなどで指摘されている。上越市選管は取材に「立会人にも確認され、票の取り間違いはないと考えている」、新潟県選管は「まずは市の対応を見守る」と話した。投票用紙はすでに厳重に封印しており、公職選挙法に基づく訴訟を起こされない限り、票の再確認はできないという。(毎日新聞

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