前回の記事で誤ったデータを使用していたため記事を取り消しました。
今回は、取り消した前回の記事に含まれていたグラフの画像に、どうしてデータ取得のミスが起きたかについてご説明いたします。
うり二つのハッシュタグの入れ替わり
「検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグのTwitterデモについて、ウォッチされている方がいました。
この方は時間ごとの件数を記録されていました。
ところが、予期せぬことが起こりました。10日16時と17時でトレンド一覧に表示されるタグが別のものに入れ替わっていたのです。
「検察庁法改正案に抗議します」のタグがトレンドから消え、「検察庁法改正法案に抗議します」が登場したのです。
その原因は、社民党党首の福島みずほさんの呼びかけにあります。
海渡雄一さんは、大学3年の7月に福島みずほさんに告白、夫婦別姓のため婚姻届は出していない事実婚の関係にあります。
海渡雄一さんは「検察庁法改正案に抗議します」のTwitterデモに参加されています。
#検察庁法改正案に抗議します
ツイッターデモに私も参加します。
委員会審議が8日に強行。
内閣による検察人事への介入を合法化する法案は検察の独立を破壊する。政権中枢がいかに腐敗しても、誰もこれを正すことができなくなる。
コロナ危機に紛れて、こんな法案を審議成立させることは許せません。 pic.twitter.com/f9jcSWdmnB— 海渡雄一 (@kidkaido) 2020年5月9日
福島みずほさんも「検察庁法改正案に抗議します」のTwitterデモに参加されています。
衆議院の内閣委員会で検察庁法改正案が審議入りをしました。63歳になった検事長は内閣が定年延長を決めれば定年延長できるし、そうでなければ検事になります。個々の検察官の生殺与奪権を内閣が持つ。検察官は政権の悪に切り込めなくなる。成立させてはならない!
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) 2020年5月9日
こうして「検察庁法改正案に抗議します」のツイート数を増やしていきました。
ところがなぜか途中で、とつぜん福島みずほさんが、別のタグ「検察庁法改正法案に抗議します」のTwitterデモに参加するように呼びかけを始めます。
ツイッターデモにぜひ参加してください!#検察庁法改正法案に抗議します
黒川氏を検事総長にするため東京高検検事長の定年を半年延長。なぜ定年延長ができるのか。戦後初めて唯一のケース。閣議決定で法律を踏みにじる暴挙。辻褄を合わせるため法律案を変えて個々の検察官の定年延長ができるとした案— 福島みずほ (@mizuhofukushima) 2020年5月9日
Twitterデモの中心人物ともいえる政党党首が呼びかけたわけですから、この別のタグ「検察庁法改正法案に抗議します」にもどんどんツイートが集まっていきました。
「検察庁法改正案に抗議します」と「検察庁法改正法案に抗議します」という、一見違いがわからない2つのタグが同時に存在していたのです。
似たようなタグが生まれることはよくありますが、本筋のタグがトレンドに入ったとしても、誤りのタグはツイートが少ないことがほとんどで、同時にトレンド入りするようなことは滅多にありません。
今回は、事情が違いました。政党党首の福島みずほさんが誤りのタグのTwitterデモに参加を呼びかけたのです。
こうして事件が起こりました。
理由は不明ですが10日16時を最後に「検察庁法改正案に抗議します」がトレンドから消え、17時に「検察庁法改正法案に抗議します」がトレンドに出現、タグが入れ替わったのです。
ウォッチされている観測者の方は、まさかそんなことが起こるとは予想もしていないわけですから、そのまま集計を続けました。
17時からのデータは別のタグのものです。連続性はありません。
そうして、前回の記事で使用させていただいたデータのグラフが出来上がってしまったのです。
誤認情報を投稿をしたことをお詫びいたします。
私もタグAのツイートが5百万カウントされたことを確認いたしました。原因はタグAがトレンドを外れるのと入れ替わりにタグBがトレンド入りしたためカウントが減ったと誤認したものです。お詫びの上、誤認情報に基づく私の投稿を削除いたします。 pic.twitter.com/mLYfVdW1rA
— 池羽龍之介 (@yamato_takeru) 2020年5月12日
それでもやはり問題がある
福島みずほさんは5月13日16時10分現在、この関連タグを77回、ツイートリツイートされています。
Twitterはタグをひとりで何回でもツイートすることができます。
トレンドの数字はその総合計です。
事実上、頑張れば意図的にいくらでも増やすことが出来ます。
そのようにして膨らました数字に何の意味があるのでしょうか?
政党の党首みたいな人が、SNSで抗議タグのツイートを呼びかけて扇動して、
警察と検察の区別もつかないようなタレントさんまで巻き込んで、
自分たちは50も80もツイートしてですよ、抗議の声が500万だ、って、
なにそれ?ですよ。それこそ、戦争への道でしょ。
やってはいけないことですよ。 https://t.co/tdWK9l4g2V— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2020年5月12日
当ブログでは、データに信憑性がないと判断して記事全体を削除しました。
他の部分が正しくても、あいまいなデータは使用できないのです。
どこまで増やしても、Twitterデモの500万という数字は、Twitterという場所でのゲームの得点でしかありません。
これをあたかも500万人が反対したかのように、Twitterを知らない人たちに報道するのはフェイクでしかないのです。
一般庶民を騙すような報道は、やめてもらいたいですね。