水害を伝えるマスコミの被災者の方の写真は やりすぎじゃないの?

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私たちが見たいのはそういう絵ではない

活発化した梅雨前線の影響で西日本各地に被害を与えた記録的な大雨による被害や救出を求める声をTwitterに流れてくる中、とても違和感のある写真がタイムラインに流れてきました。

この毎日新聞写真部の画像つきツイートです。


着の身着のままみたいな被災者の姿をバシャバシャ写真撮って、商売に使うのって、どうなの?

私だったら、ぜったいに嫌。 その場は救助してもらっているから、何も言えないけど、土足で踏み込んでくるマスコミには「コノヤロー」と思うわ。

と、ツイートしてしまいました。

ちょうど、次のツイートをリツイートした後だったので、なおさらそう思いました。


水害の状況は伝えてほしいですけれど、見たいのは被災者の方の悲惨な瞬間の切り取りではないのです。

 

違和感を感じる毎日新聞の写真集

「豪雨 懸命の救出活動続く」というタイトルの毎日新聞の写真集には現在23枚の写真があります。

これらの23枚の写真で、違和感を感じるのは次の部分です。

1枚めが「道路が寸断され孤立した住宅から救出された高齢者=広島県呉市で2018年7月8日午後4時1分、小出洋平撮影」で、救助されようとする男性の写真。毎日新聞写真部がツイートしている写真です。

位置的に、救助のジャマ、または心理的に圧迫するような位置から撮影されているのではないかと思います。なぜ、被災者の姿にモザイクすらかけないのでしょうか。

カメラマンとして賞が取れるようなセンセーショナルな構図だけしか考えていないのだと思います。

2枚めが、「ボートで取り残されていた自宅から救出される男性=広島県坂町で2018年7月8日午後2時26分、藤井達也撮影」。これも、救出されつつある状態の慌てたような表情の被災者の男性の顔が写っています。

3枚目は、「土砂崩れで家が流された現場で、遺体が見つかり、現場をブルーシートで覆う警察官ら=広島市安芸区矢野東で2018年7月8日午後2時44分、手塚耕一郎撮影」。現場をブルーシートで覆うのは、マスコミが遠慮なく写真を撮影して垂れ流すので、それを防ぐためなのですが、あえてそれを撮影しているわけです。マスコミがきちんと配慮すれば、警察が厳重にブルーシートで覆う手間も必要ないはずです。

5枚目が、「土砂崩れで巨岩が転がる中、石を投げて遊ぶ子供たち=広島市安芸区矢野東で2018年7月8日午後3時27分、手塚耕一郎撮影」。お母さんと思われる女性と、無邪気に流されてきた巨石周辺で遊んでいる子供二人の姿がモザイクなして撮影されています。バカな子供と親、と取られかねないアングルの写真です。

6枚目の、「土砂崩れで家が流された現場から救出され、運び出される人を沈痛な表情で見つめる近隣住民ら(右)=広島市安芸区矢野東で2018年7月8日午後2時57分、手塚耕一郎撮影」にも、マスコミ避けのブルーシートを持った救助の人たちと、それを見つめる女性の姿が写っています。

11枚めの、「激しく泥水が流れる様子を見つめる男性=広島県呉市天応西条で2018年7月8日午後4時54分、藤井達也撮影」には、不安そうな男性が写っています。本人に、事前に撮影と公開の許可を取ったのでしょうか?

12枚めの、「多くの人が取り残されたまび記念病院では消防ヘリでの救出作業が続けられた=岡山県倉敷市真備町地区で2018年7月8日午前10時17分、本社ヘリから加古信志撮影」も違和感のある写真です。救助する消防ヘリの上を報道のヘリが飛んでいるのでしょうか?

18枚めの、「土砂崩れが発生した地域で、無傷の家電製品などを運び出す人たち=広島県熊野町で2018年7月8日午後5時39分、手塚耕一郎撮影」にも、被災者の方の姿がそのまま写っています。

22枚めの、「給水所を目指して駆ける男性(右)=広島県呉市で2018年7月8日午後4時25分、幾島健太郎撮影」には、女性も含めて何人もの方の顔が写っています。

23枚目の、「給水所で汲んだ水を自身のベビーカーにのせて運ぶ男の子=広島県呉市で2018年7月8日午後4時8分、幾島健太郎撮影」は、お母さんと子供の写真です。



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