建築費が坪単価150万円で高額だ、との主張だが…
本当に坪単価150万円なの?
今井雅人議員とNEWS23が主張する高額な建築費の計算根拠が怪しい
予算委員会の時、加計学園の獣医学部新設建設費がべらぼうに高いことを指摘しておいた。ちょっと考えられない金額なので、何かあるような気がしてならない。
— 今井 雅人 (@imai_masato) July 27, 2017
7月24日の衆議院の予算委員会で、民進党の今井雅人議員が、今治加計獣医学部の校舎の建築費を取り上げ、坪単価150.9万円で他の大学の建築費と比較して、異常に高いと主張しました。
この発言は、7月25日のNEWS23でも取り上げられました。
蛇足ですが、NEWS23の放送では、今治市民の女性が街頭インタビューに答えて、
女性「この辺の土地の価格は坪単価20万円弱ですよ」
NEWS23「150万円の坪単価は?」
女性「それは高いですね。べらぼうになんでそんなに上がるんですか」
という土地の価格と建築費を混同した女性を登場させ、視聴者にわざと今治市民が高額に驚いていると印象づけるという、とんでもないフェイクニュースでした。
ところで、調べてみると、この建築費坪単価150万円のソースは、黒川敦彦という人の主張のようで、
加計学園獣医学部の建築費見積もりが「相場の2倍近く」に、森友学園と同じ補助金不正の可能性が指摘される
この記事によると、
新設される獣医学部の施設面積は3万2528平方メートル、建築費は148億1587万円で、坪あたりの建築単価は約150万円になるそうです。
実際の資料の写真。施設はすべて鉄骨造になる予定。ちなみに3万2528平方メートルは約9840坪のため、確かに坪単価はおよそ150万円になります。
とのこと。この資料が積算の根拠だそうです。
きちんと計算されているか怪しい。実質的な建築費は坪単価110万円以下では?
詳細がわからないので現時点では正確なことはわかりません。
ただ、ざっと見たところ、以下略ちゃん的には、次のような疑問が湧いてきます。
新設される獣医学部の施設面積は3万2528平方メートル(約9840坪)、建築費は148億1587万円で、坪あたりの建築単価は約150万円になる、と主張していますが。
以下略ちゃんの素朴な疑問
- この資料の施設の整備計画には、29年度と30年度の記載だけで、31年度の記載がありません。
- ところが、建築費の方には、31年度までの金額の記載になっています。その総合計が148億1587万円2千円です。
- ここから、31年度分の39億6517万9千円を差し引くと、108億5069万3千円になります。これが30年度までの建築費です。
- 30年度までだとして、計算し直すと、108億5069万3千円÷9840=110.27万円になります。この計算だと、建築費の坪単価は約110万円です。
- さらに、30年度までの整備計画には、エネルギーセンター棟ほか、排水処理施設棟ほか、駐車場197台、グラウンド約7700㎡、テニスコート3面ほか、というものもありますが、こうしたものにもかなりの工事費がかかるものと思われますが、これらは延床面積の記載がありません。これらの工事費も含まれているのですから、実質的な建物の建築費の坪単価は、約110万円よりもさらに低くなると思われます。
- 今井雅人議員の国会質疑の高額な建築費というものも、意図的にこれらの工事費を除外して、高額に見せかけている疑いがあります。
https://twitter.com/ikaryakuchan/status/892047217044799492
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