森ゆうこ議員による個人情報漏えい問題 原英史さんは不審者の侵入で警察に相談していた

国民民主党の森ゆうこ参院議員が、原英史さんを含む複数の私人の自宅住所を無許可でネット上に公開していた問題について、先日、記事を書きました。その続編です。

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森ゆうこ議員が私人の自宅住所をネット上で拡散

この事件は、森ゆうこ議員が11月7日の参議院農林水産委員会で、原英史さんの会社の住所を資料として作成し配布し、わざわざ委員会で会社住所を読み上げ、自身のホームページ上で、無許可で、原英史さんを含む複数人の自宅住所までもネット上に公開して晒し、さらにはツイッターで拡散したものです。

それに気がついた原英史さんは代理人を通じて、森議員および国民民主党・玉木雄一郎代表あてに抗議書を送付。

その後、8日16時半頃、森ゆうこ議員は謝罪することなく、こっそりと自宅住所情報は黒塗りにして、ふたたび公開、ツイートをし直して拡散しています。

国会議員によるプライバシーの侵害であり、個人情報漏えい問題ともいえるものです。

 

削除された自宅住所晒しツイート

画像は削除された自宅住所晒し資料ツイート。

※タイムスタンプが2019年11月6日午後11時23分になっています。

7日の農林水産委員会の前日に委員会質疑の動画をツイートしているように錯覚しますが、これは削除されたツイートをキャッシュから拾ったため、(森ゆうこ議員作成の資料の高橋洋一さんのツイートと同じように)、表示がサンフランシスコの冬時間(太平洋標準時)に変造されているからです。

日本時間より17時間遅れています。



森ゆうこ議員、国会での名誉毀損に加え、国会でのプライバシー侵害

その後、被害者である原英史さんご自身も「森ゆうこ議員による個人情報漏えい問題」についての記事を書かれています。

登記簿で代表者の自宅住所が公開されているからといって勝手にネット上で拡散して良いものではありません。

社会一般の常識です。本来の目的以外に使用してはいけないのは当然です。

法的にも、法人登記簿で代表者の住所情報が公開されているからといって、ネット上で広く一般に公開することが許されるわけではなく、過去の裁判例もそうだ。森議員はこれまで、法務委員会でもしばしば質問してきた。法人登記簿の住所情報について、過去に犯罪につながったとされるケースがあり、開示を限定すべきとの議論が長年あったことぐらい当然知っていただろう。まして、それを一般にネット公開するなど、考えられないことだ。

(森ゆうこ議員、国会での名誉毀損に加え、国会でのプライバシー侵害 アゴラ)

 

住所をネットに公開し訴えられた裁判例

過去の裁判例については、こちらのブログに掲載されています。

【東京地裁 平成22(ワ)47931号 平成23年8月29日判決】

判決文記載の原告住所がネットに掲載され、プライバシー侵害の不法行為を認め被告に6万円余の支払いを命じた裁判例。



過去に不審者が建物内に侵入し写真を撮りSNSで脅しのメッセージ

自宅住所情報については、黒塗り対応がとられましたが、政策工房の会社住所についても、森ゆうこ議員の拡散は問題があるようです。

森ゆうこ議員の公開は無意味であると考えられる上、過去に会社の建物に不審者が侵入し、写真を撮影し脅しともとれるメッセージが発信されているという事実が明らかになりました。

森ゆうこ議員の「晒し行為」は、原英史さんや従業員の身の安全を脅かす行為でもあるようです。

森議員は、もうひとつ、私が代表取締役を務める政策工房の会社住所も、資料に掲載し、質疑の中でわざわざ読み上げもした。個人情報ではないので緊急に削除まで求めていないが、これも、一般には公開していない住所だ。

公開していないことには理由がある。過去に不審者が事務所建物に入り込むなどの事案があった。今年夏にも、不審者が建物内の写真をSNSで公開し、脅しともとれるメッセージを残した。従業員も含め万一のことがあってはいけないので、所轄警察署に相談して対策を講じ、ようやく心配が軽減できそうになってきた矢先だった。

森議員のおかげで再び問題が生じかねないことを、また所轄警察署に相談にいかなければならない。

(森ゆうこ議員、国会での名誉毀損に加え、国会でのプライバシー侵害 アゴラ)

 

驚くべきことは、これが法律を作るのが仕事の国会議員により行われているという事実です。

原英史さんは、「こうしたことが繰り返されないよう、国会でのプライバシー侵害をいかに防ぐか、ぜひ国会で議論いただきたい。」と訴えています。

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