TBSが伝える平壌(ピョンヤン)市民の日常が違和感ありすぎて怪しい

TBSが11月25日に「カメラが見た素顔の平壌」という北朝鮮の怪しげなニュースを放送しています。

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「外国メディアが自由に取材することは許されません」…が取材しました?

 今年、対立から対話へと大きく舵を切ったかに見える北朝鮮。一年を通じ、その政治的な動きに注目が集まりました。一方、そこに暮らす人々は何を思い、どのように暮らしているのでしょうか。わたしたちは平壌(ピョンヤン)市民の日常の一端に触れる取材をすることが出来ました。

今年9月、北朝鮮は建国70年の祝賀行事に世界各国のメディアを招待しました。北朝鮮では、外国メディアが自由に取材することは許されませんが、時折、市民の素顔が垣間見える場面に遭遇します。(TBS NEWS 2018.11.25)

「北朝鮮では、外国メディアが自由に取材することは許されませんが、」「わたしたちは平壌(ピョンヤン)市民の日常の一端に触れる取材をすることが出来ました。」…これ、どういう意味でしょう。

TBSは外国メディアではなくて、北朝鮮のメディアだったということでしょうか?

そうでなければ、TBSも自由には取材できずに、北朝鮮側から外国メディアに見せたい場面だけを見せられて、他の部分は隠して伝えていないということだと思うのですが。

場合によっては、登場する市民が仕込みだということすら考えられます。

奇妙なニュースです。TBSは何を考えているのでしょうか?

従業員用のプールで楽しげに戯れる若い女性たち

まずは工場の従業員用のプールの場面。

従業員用のプールで楽しげに戯れる10人ほどの若い女性が登場します。福利厚生の行き届いた工場です。

絵に描いたような理想的な労働者のレクリエーション場面です。

しかし、「従業員用のプール」がある工場は平壌にいくつあるのでしょうか?

怪しい。

国産の化粧品とエステ

次に、井上波記者は平壌市内の化粧品展示場を訪問します。

店内の化粧品はすべて国産だそうです。

登場する市民は、きれいで割と裕福そうな女性が目立ちます。

化粧品展示場の奥にはエステコーナーがあり1回1500円くらいで受けられます。

なんで市民生活の紹介が展示場の奥のエステコーナーなんでしょうか?

怪しい。

スーパーは7割~8割が国産

続けて平壌市民が利用するスーパーの場面。お客さんはまばらです。

いままで取材が難しかった、平壌市民が利用するスーパー。数年前は中国産の食品が目立ちましたが、今では7割~8割が国産になっていました。

ここでも「国産」を強調しています。

「ビールが1本55円で安い」とも言っていますが、日本ではビール1本208円のうち77円は税金です。

経済制裁の影響は…あるのでは?

次の部分がこのニュースの伝えたい結論なのでしょう。

 比較的裕福な層が利用するスーパーとみられますが、品物が不足している様子はなく、少なくとも平壌の人々の生活に関しては経済制裁の影響をあまり受けていないような印象でした。

 

「経済制裁の影響はあまりない」というメッセージを伝えるための宣伝番組にしか見えません。

今では「7割~8割が国産」だから経済制裁をしても無駄ですよ。早く経済制裁は、やめてください。というメッセージ。

こういう不自然なニュースを見せられると、逆に、経済制裁は効果があるのではと考えてしまいます。

 

ツイートに付いたリプライ

※平昌は平壌の誤字でしょう。





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