世界のカジノ産業18兆円、日本のパチンコ業界21兆円のウソ、正しい数字は?

世界のカジノ産業の規模と日本のパチンコ業界の規模を比較しているデータを見ることが多くなりました。

これは、誤った認識です。

違う数字を並べて比較していることがわかりました。

今回はこれを取り上げてみたいと思います。

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日本のパチンコ業界の規模と、世界のカジノ産業の規模が同じ?

世界のカジノ業界の規模が18兆円程度なのに、日本のパチンコ業界の規模は21兆円だ、などと比較するものです。

これでは日本のパチンコ業界の規模と、世界のカジノ産業の規模が同じということになってしまいます。

世界のカジノ業界の規模の18兆円と、日本のパチンコ業界の規模21兆円は別の数字です。

 

カジノの売上とは業者の取り分のこと

いわゆる世界のカジノの売上とは、カジノ業者の取り分であるハウスエッジ(house edge)の累計額です。

一方、日本のパチンコ業界の規模というのは、パチンコホール業界の総売上です。

カジノ業者の取り分であるハウスエッジ(house edge)の累計額は、日本のパチンコホール業界における景品提供後の(要するに換金額を除いた)総粗利(あらり)に相当します。

 

日本のパチンコ業者の取り分は

ダイコク電機(株)が公開している「DK-SIS白書2017」「DK-SIS白書2016」は有料ですので、無料で公開されている「DK-SIS白書2015」を見てみます。

2015年のパチンコ業界の売上規模は、21兆円ではなく22.3兆円ありました。

DK-SISでは業界総粗利こそが業界の規模を表す最も重要な指標であるとしています。

DK-SISから推定される2015年の業界総粗利は、3.32兆円(対前年比-0.18兆円)で、DK-SISが集計を開始した1995年以降の最低値を10年連続で更新し続けている。

2015年の売上規模は、22.3兆円(対前年比-1.2兆円)で、業界全体で非常に厳しい1年だったとしています。

2015年の遊技機利益(推定される業界全体の新台購入費用を、業界総粗利から差し引いた金額)は、2.26兆円(対前年比-0.17兆円)で、2014年と比較して、5%程度の減少。

業界総粗利が、前年に比べて下落したのに、遊技機購入費用が横ばいであったために、業界総粗利の減少が、そのまま遊技機利益の減少につながった。

遊技機の総販売台数は若干、減少しており、遊技機購入費用が横ばいになったのは、遊技機価格が値上がりしたためとされています。

 

売上規模は、22.3兆円で、そこからお客さんに払い戻した金額を差し引いたものが、業界総粗利で、3.32兆円ということです。

18.98兆円が、お客さんへの払い戻し、という計算になります。

割合としては、ひとりのお客さんがパチンコ店で22300円使い、18980円お店はお客さんに払い戻したことになります。1万円使うと約1489円、負ける割合です。(※実際のひとりの使用金額平均ではありません。単純にわかりやすい数字に置き換えたもの)

ここで、気になることがあります。

パチンコ店は、いわゆる三店方式で、お客さんに払い戻しをしているわけですが、この業界総粗利には、景品買い取り所の手数料(利益)が抜けているのではないかと思うのです。

お店は、18980円をお客さんに払い戻していますが、お客さんの手元には18980円渡っていないはずです。

お客さんの手元に残るのは、ここから景品買い取り所の手数料を差し引いた金額です。

パチンコをカジノとして考えた場合、景品買い取り所までがカジノです。

景品買い取り所の手数料の率が不明ですが、仮に10%だとすると、さらに1.898兆円がカジノとしての総粗利として加算されるのではないかと思われます。

 

結論、パチンコの規模は3.32兆円+α

パチンコをカジノとして考えた場合の規模は、3.32兆円+景品買い取り所の利益(5%なら0.949兆円、10%なら1.898兆円、20%なら3.796兆円)という計算になります。

おそらく5兆円とか7兆円とか(景品買い取り手数料が不明)が、カジノとしての日本のパチンコ業界の規模になるのだと思います。

(この記事は2018年7月に投稿されたものです)

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