日本保守党は、先週金曜日(11月28日)、愛知県警察本部に対し、11月2日に名古屋駅前で行われた街頭演説での演説妨害について、威力業務妨害の容疑で刑事告発状を提出し、受理されたことを発表しました。
演説妨害に関する刑事告発
経緯: 11月2日の名古屋駅前での街頭演説において、約10名による妨害行為が発生。
対応: 妨害を実行した約10名を特定し、写真・映像などの証拠と共に刑事告発状を提出。受理されたため、今後捜査に入ると見られています。
被害届: 既に、妨害を防ごうとして暴行を受け負傷した党スタッフ1名(暴行・傷害)と、大音量の拡声器を耳元で使用され難聴(回復不能)となったボランティア1名(傷害)の被害届が受理されています。
党の見解:
この行為は「民主主義を危うくする」悪質な挑戦であると強く非難。
候補者が街頭で政治的訴えを行う日本の伝統的な文化を妨害するものだと指摘しました。
拡声器は「凶器になり得る」暴力的な行為であり、妨害行為が放置されれば、資金力のある団体による悪用が拡大し、日本の選挙制度そのものを脅かしかねないとして、メディアに対しても重大な問題として捉えるよう求めました。
衆議院の定数削減議論について
自民党と日本維新の会が進めている衆議院の定数削減(小選挙区25、比例代表20、計45議席の削減)の議論について、百田代表と島田政調会長は全面的に反対の姿勢を示し、その動機と方向性を厳しく批判しました。
百田代表の批判
根拠の不明確さ: 削減の理由が明確でなく、特に維新の吉村氏が掲げる「身を切る改革」であれば、定数削減よりも歳費削減を優先すべきだと主張。
国際比較: 日本はG7諸国と比較しても人口100万人あたりの国会議員数が最も少なく、定数を増やすことで一票の格差解消が可能になる側面もあると指摘しました。
「減らせ」一辺倒の危険性: 議員数が減れば、国民の声が政治に反映されにくくなると警告しました。
島田政調会長の批判
パフォーマンス: 維新の定数削減案は「裏に党利党略を持ったパフォーマンス」であり、参議院の定数削減に一切言及しない点を不可解だと指摘。
本音の指摘: 自民党が嫌がる企業・団体献金の規制強化の議論を潰すため、その代わりに定数削減を持ち出してきたと分析。
新興政党潰し: 特に衆議院比例代表の定数削減は、新興政党を潰そうという策略であり、吉村氏が主張を一貫させていないことから、「熟成された考え方を全くしていない」と断じました。
選挙制度の多様性: 既存の小選挙区比例代表並立制は、小選挙区の「死票」の多さという弊害を比例代表で是正するために生まれた経緯があるが、今回の削減案はその是正機能を弱めるものだと批判。新興政党が参入しにくい既存勢力有利の政治環境に多様性はないと述べました。
参議院の存在意義と改革
百田代表は、衆議院の定数削減議論よりも、むしろ参議院の存在意義に大きな問題があるとして、自身の参議院議員としての実感を交えながら持論を展開しました。
不要論: 参議院は衆議院の追認機関(追認率約99%)に過ぎず、憲法上も衆議院の優越が明確であるため、「いらない」と主張。野球に例えるなら「衆議院の2軍」であると表現しました。
任期の長さ: 参議院議員の任期6年は、変化の激しい現代において「長すぎる」と批判し、歳費削減や任期半減こそが「身を切る改革」だと強調しました。
今後の与党との関係
与党が参議院で過半数を回復したことや、今後の補正予算案への対応について記者から問われました。
働きかけ: 日本保守党への与党側からの水面下での働きかけは「何にもない」と回答。
予算案への姿勢: 「与党とかそういう意図関係なしに」、自分たちで考え、飲むべきところは賛成、飲めないところは反対するという単純な姿勢で臨むと述べました。