マスコミは元ツイ主にまったく恩恵のないパクリ引用をやめるべきだ!

画像は写真ACより。写真素材ダウンロードサイト【写真AC】※無料会員登録はこちら

最近、特にスポーツ紙で、他人のツイートだけを使って、取材もなく1本の記事を書くコタツ記事手法が増えています。

これはとんでもない話だと思います。問題点について書いてみます。

広告

他人のツイートを使って記事を書くマスコミ

他人のツイートを使って記事を書くマスコミの手法には主に次のようなものがあります。

  1. 一人のツイートを使って、リライトして文字数を増やす。
  2. 記者の言いたいことを書いているツイートを探して、複数の人のツイートを切り取って並べ代弁させ、データの根拠もなく「ネットで爆発」などと書く。

どちらもネット記事なのに、Twitter社が指定するツイート埋め込み機能を使用していないことが特徴です。

1は次のような記事です。

この東スポの記事では、堀江貴文さんの68文字と62文字の2つのツイートを使って、かんたんな解説を付け加えて362文字の記事にしています。

記事では引用部分は段落になっていますから、そこをこのようにツイート埋め込みにすればいいだけなのですが、なぜか埋め込みになっていません。

それでも、この東スポの記事の場合は、タイトルが「堀江貴文氏が」で始まっていますから、出典を隠しているというわけでもなく、堀江さんの知名度アップに多少の貢献があるのかもしれません。

Twitterの一般ユーザーを粗雑に扱わないでください

2は次のような記事です。

複数のユーザーのツイートを十把一絡げにして扱っているのが特徴で、Twitter社の指定するAPI埋め込みにもせず、出典すら書いていなくて、引用の条件すら満たしていません。

「あ~あ、丸川珠代さんやっちゃいましたな」「日本人よりバッハを守る丸川珠代」「丸川珠代がなんか言うたびに気分が悪くなる」「飲食、飲酒も何もかも自由に振る舞えってメッセージだな」「はい、自粛終了のお知らせ!」「なるほど!仰る通りにします!」「不要不急かは本人が判断すべきだと政府が明確に判断してくれたので日本国民の皆様、夏を満喫しましょう!」「これで遠慮なく上京できる」「この人、お盆の帰省も本人が判断すべきって言ってるってことだよね」「観光も帰省も同じですよね」「俺の判断だと不要不急じゃないから帰省するかな。大臣様のお墨付きだし」「五輪が関係ないなら、お盆の集まりも大丈夫なんじゃない?」「これを政府関係者が言ってしまったらおしまいじゃない?」などと様々な声があがった。

(出典:スポニチアネックス 2021年8月10日)

これは前半で毎日新聞など他紙の記事内容をなぞり、後半で次のようなツイートから抜き出して並べて記事にしているものです。

まるで、Twitterの一般ユーザーのツイートは無料素材だとでも考えているかのようで、不愉快です。

記者が言いたいことを代弁してくれているツイートを探し出してきて並べているようにも見えます。

こういう記事手法だと、記者がほしいコメントを仲間に書かせたり、自分の裏垢で書いたりして記事にすることもできてしまいます。自作自演です。

そもそも、日本のTwitterユーザーは4900万以上です。そのうちいくつかのツイートがあったからといって、批判が相次いでいるのかも怪しい話です。 読者が記事を検証できるように、ツイートは埋め込みで引用すべきだと思います。

基本的に、ツイートは、それぞれのユーザーが知恵を絞って書いているわけです。 ツイート内容でリツイートやいいねがたくさん付いたり、フォロワーが増えていったりします。それがTwitterの楽しみのひとつになっています。

しかし、出典も付けずにマスコミ記事に使用されてしまっては、いくら面白いツイートや役に立つツイートを書いたとしても、記事のページビューが増えてマスコミ記事が儲かるだけで、ツイートした本人にはまったく恩恵がありません。

「ネットの声」などというアカウントは存在しません。 それぞれのツイートは自分のタイムラインでつぶやく著作物なのです。

ツイートを埋め込みにもしないで、出典も付けずにパクってきて記事に使う手法は、すぐにやめるべきだと思います。Twitterの一般ユーザーを粗雑に扱わないでください。



広告