菅直人 元総理の10年経った自分の評価と10年経たない菅政権を比較しろという奇妙な主張

このたび『民主党政権 未完の日本改革』をちくま新書より上梓いたしました。『福島原発事故10年目の真実』(幻冬舎)に続く、今年2冊目の出版となります。8月10日頃には店頭に並ぶので、ぜひご一読ください。

2009年から3年3カ月にわたった民主党政権はこれまで、安倍晋三前総理らから何かにつけて「悪夢」と呼ばれ、バッシングを受けてきました。

しかし、私の政権が対峙することになった東日本大震災と福島原発事故から今年で10年となり、これを機に各種メディアで当時の対応について検証報道がなされるなかで、民主党政権に対する感情的なバッシングが薄れ、冷静で中立的な解釈がなされるようになったと実感しました。

それならば、原発事故対応だけでなく民主党政権全体についても、そろそろ冷静な評価が可能な時期になっているのではないか。そのように考え、私なりにあの3年3カ月を改めて検証してみようと考えました。

総理と党代表を務めた「当事者」の立場からの検証ではありますが、これまでの「失敗」「挫折」といった評価とは別の視点で改めて当時を振り返っていただくとともに、コロナ対応をはじめとする安倍、菅義偉両政権と比較して、国民にとって、どちらが「悪夢」なのかを考えていただきたいと思います。

(@NaotoKan)

政権後10年が経ったので、これを機に中立的な検証を試みるというのはありだと思います。

しかし、最後のツイートがおかしい。

  1. 「当事者」の立場からの検証であれば、失敗点、反省点の検証であるべき。そうでないと何も進歩しない。
  2. 自分の政権は10年経ったので「感情的なバッシングが薄れ、冷静で中立的な解釈がなされるようになった」と主張しているのに、10年経っていない現在進行系の「安倍、菅義偉両政権」と比較しろというのは、矛盾している。「安倍、菅義偉両政権」は「感情的」に評価して比較しろと言っているように見える。
  3. 経済運営とコロナ対応という相反する難しい舵取りを他人事のように批判だけしているように見える。

選挙向けの出版なのでしょうが、結局、比較広告の体をなしていないように見えてしまいます。



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