警察官が「ドレッドヘアーは薬物を持っている方が多かった」と発言したのには根拠があった

ハフポスト日本版さんが、2月15日に、職務質問の際、警察官が男性に対して「ドレッドヘアー、おしゃれな方で薬物を持っている方が経験上多かった」などと発言したことを、人種差別と結びつけて問題視する記事を投稿しました。

 

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「ドレッド 麻薬」で検索

警察官が「ドレッドヘアー、おしゃれな方で結構薬物を持っている方が私の経験上今まで多かった」と発言した根拠は何だろうかと、「ドレッド 麻薬」で検索してみました。

すると、ヤフー知恵袋で次のような記述を見つけました。

ジャマイカにはラスタという宗教(ドレッドをしている人がそうです。がファションでしている人もあり)があって、 その宗教では、大麻が神聖な物として扱われているので、たびたび大麻賛歌などが出てきます。

レゲエを歌っている人は麻薬をやってるって聞いたんですが、本当ですか? あと、CHEHONのみどりは麻薬の事を歌ってるとか…

 

ラスタファリアニズム

ラスタについて調べてみました。

ラスタファリアニズム (Rastafarianism) は、1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動である。
(ウィキペディア)

 

ドレッドロックスという単語はラスタが発祥

ドレッドロックス

ドレッドロックスという単語自体はラスタファリ・ムーブメントから発祥したものであるが、世界の様々な文明で用いられ続けてきた髪型である。

ジャマイカでの最初の記録は1950年代のもので、ドレッドロックスという単語は「黒人の若者の信仰」、つまり社会から取り残されたジャマイカの貧困層の間で1930年代頃から広がり始めていたラスタファリ・ムーブメントを見下すための蔑称であったという記録がある。
(ウィキペディア)

 

ボブ・マーリー

ラスタといえば、ボブ・マーリーが有名です。ボブの音楽によって、ドレッドとラスタ思想は世界へ広く知れ渡り、ヒッピーやヴィーガン、ミュージシャン達などにもとり入れられました。

ボブ・マーリーは、1967年に大麻不法所持で逮捕、1ヶ月間投獄されています。

 

ラスタファリズムと大麻

大麻の使用

自然回帰指向のラスタファリズムにとって、大麻は神聖な植物であるとされる。もともとは呪術的な色の濃いアフリカ土着的な宗教主流だったころから、大麻は薬草として扱われてきた。ラスタ出現以降は、大麻の吸引はバビロン社会への反抗の手段という意味にもとれる。ラスタ思想において、ガンジャ(大麻)は精神をより穏やかなものにする、とされている。

ガンジャはもともとはヒンディー語である。イギリスの植民地であったジャマイカに、ヒンドゥー教徒のインド人労働者が入植した際、大麻の種子が持ち込まれて普及した。これがジャマイカでもガンジャと呼ばれるようになった由来と言われている。

以下のような聖書の中の言葉を解釈することで、ラスタファリズムでは大麻の使用は正当な行為であるとしている。

創世記1章11節
神は言われた。「地は草を 芽生えさせよ。種を持つ草と、それぞれの種を持つ実をつける果樹を、地に芽生えさせよ。」そのようになった。

創世記3章18節
お前に対して 土は茨とあざみを生えいでさせる 野の草を食べようとするお前に。

箴言15章17節
肥えた牛を食べて憎み合うよりは 青菜の食事で愛し合うがよい。

詩篇第104篇14節
家畜のためには牧草を茂らせ 地から糧を引き出そうと働く人間のために さまざまな草木を生えさせられる。
(ウィキペディア)

 

まとめ

必須ではないようですが、ラスタと大麻の結びつきは強いようです。

ドレッドヘアー=大麻、というわけではありませんが、警察官の発言「ドレッドヘアー、結構薬物(大麻)を持っている方が私の経験上、今まで多かった」は、根拠がまったくないわけではなかったようですね。



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