1月6日、米議会で上下両院合同会議が開催されました。選挙人投票に従って次期大統領を選出する議会ですが、トランプ大統領支持者とされる人々が連邦議会に乱入。支持者の女性を含む5人が死亡するなど、混乱しています。
Twitter社は、トランプ大統領のツイートがこれらの暴動を煽るものだとして、トランプ大統領のTwitterアカウントを凍結しました。
このTwitter社の判断は「言論弾圧」だとして、Twitterで多くの人が自分のアカウントのアイコンを「トランプ大統領のアイコン」に差し替えて、抗議の意思を示しています。
直接的な暴力行為扇動の言葉はないが文脈で凍結
Twitter社は、2021年1月8日のトランプ大統領の次の2つのツイートを問題視し、フォロワー約8800万人のトランプ大統領のTwitterアカウント(@realDonaldTrump)を永久停止(凍結)しました。
① “The 75,000,000 great American Patriots who voted for me, AMERICA FIRST, and MAKE AMERICA GREAT AGAIN, will have a GIANT VOICE long into the future. They will not be disrespected or treated unfairly in any way, shape or form!!!”
(私に投票した7500万人の偉大なアメリカの愛国者、AMERICA FIRST、そしてMAKE AMERICA GREAT AGAINは、長い将来にわたって巨大な声を上げるでしょう。いかなる形、形、形態においても、軽視されたり、不当に扱われたりすることはありません!!!)
② “To all of those who have asked, I will not be going to the Inauguration on January 20th.”
(質問してくれたすべての人に、私は1月20日の就任式に行くつもりはありません。)
この2つのツイートには直接的な暴力行為扇動や規約違反の言葉はありません。
しかし、Twitter社は文脈を綿密に確認した結果、暴力をさらに扇動するリスクがあると判断、アカウントを完全に停止しました。
@realDonaldTrumpの永続的な停止(Twitter社公式ブログ2021.01.08)
これ、次の2点から好ましくないことだと思います。
①ソーシャルプラットフォームが政治的判断をする力を持ってしまう。
②政治的判断で、誰でもが凍結される可能性ができてしまう。 https://t.co/yBLP01sZXU— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) January 9, 2021
Twitterの通知欄がトランプアイコンだらけに
これに対抗して、トランプ大統領に好意的なユーザーの間で、Twitterアイコンをトランプ大統領のアイコン画像に一時的に変更して、Twitter社に抗議の意思を示そうという運動が広がっています。
通知がトランプさんだらけになっていて、わけわかんないぞーw pic.twitter.com/1pbzGDDp1Z
— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) January 9, 2021
ハッシュタグは、
などが使用されています。
以下略ちゃんのアイコンは今では使用できないgifアニメで動いており、別のアイコンに変えてしまうと再び動くアイコンにはできないので変更することはありませんが、フォロワーさんにもトランプ大統領のアイコン画像を使用される方がどんどん増えています。
おもしろい社会現象だと思います。
トランプとTwitter
トランプTwitter凍結で、Twitter社の株価も値下がりしているようです。
そもそも、Twitterはトランプさんが積極的に使用しているということで、いろいろな国の政治家や言論人の使用が広がっていったという側面もあります。
功罪はともかく、トランプ大統領が使用しているということで、Twitterはある種のステイタスを獲得していたことは紛れもない事実です。
そのトランプさんを追い出すということは、Twitter社にとってひとつの転換点が訪れたのだろうと思います。