2020年12月18日、日本外国特派員協会で新井祥子 元草津町議会議員の記者会見が行われました。
この記事では、記者会見の内容を文字起こしして、感想を付け加えました。
新井祥子 元草津町議会議員の説明
新井祥子元町議 黒岩町長から性被害にあったことは事実です。電子書籍でこのことを告白したことが原因で私は2回も議会資格を剥奪されました。町長や議長をはじめとする議員のほとんどが、わたしの告発を嘘と決めつけ、リコール以前から私や私の支援者に中傷やデマなどの圧力をかけてきました。
2019年12月2日の草津町定例議会で、いきなり除名という懲罰処分を、私は即座に議員資格を奪われました。除名の理由は議場内で私が告発したことは事実ですと発言したことが町長に不快の念を抱かせた、議会の品位を落としたからということが理由です。
黒岩町長が私を名誉毀損で告発した刑事事件や、私を提訴した民事裁判の結果が出ていないにも関わらず、草津町議会で新井祥子が嘘をついていると決めつけた議員たちは、私の発言を信じて黒岩町長に対して不信任決議案を出した中澤康治議員に懲罰を科しました。
除名処分に対し、私は群馬県の自治紛争委員会に不服申し立てをし、その結果2020年の7月、県知事より除名処分は違法、処分を取り消すとの結果を頂き、正式に議員に復職することができました。
しかし黒岩町長、他、私に懲罰を科した議員たちはこの結果を不服とし、リコール活動を始めました。
黒岩町長は、「私も共に戦います。町民の皆様に新井祥子の解職請求、リコール運動に賛同していただきますよう、お願い申し上げます」と、自身のチラシを新聞折込に入れて、町内全域にばらまきました。
今年の8月に発行した黒岩町長自身のチラシには、「山本一太知事に、審決前に私(新井祥子元町議)が議会に戻って来るならば、私(黒岩町長)と議会のメンバーはリコール運動を断行しますというふうに知事に伝えました」、とご自身のチラシに書いてありました。
審決の結果が出る前から、黒岩町長は私をリコールすることを決めていたのです。一町民が主役のはずのリコールが町長や議員が主導をし、署名を集める代表者名簿には観光協会長や旅館組合長など町内のそうそうたる面々が名を連ねていました。それらの人々から署名や投票を依頼されれば、依頼された町民は圧力と感じ、応じざるを得ないと思います。
なぜなら草津町は観光の町であり、議員のほとんどがホテルの社長、旅館の主人、企業の社長であります。そしてほとんどの町民がその従業員で構成をされています。社長や上司などから署名を依頼されて断れる従業員の方がいったい何人いらっしゃると思いますか。
草津町は小さな町です、署名についてはある人がしたしないが容易に分かってしまいます。また投票も誰が投票に来たか来ないかも容易に分かってしまいます。街全体が監視されてると言っても過言ではありません。加えて街中に600枚ものリコールチラシが貼られ、連日、街宣車が走り回るという圧力的な雰囲気の中で、このリコール運動は行われました。
しかし3317筆以上の署名が集まったのですが、投票総数は2750票と署名数を約600票も下回り、投票率も53.66%と、町としては低い投票率でした。
このような圧力的の空気の中、私のリコールの反対に208名の方が投票してくれたということは、本当にありがたく、大変なことだったと思います。本当にありがとうございました。
他にも様々な圧力がありました。町長を告発して以来、私と中澤康治議員が、議会で何度も不当な懲罰にあい、批判の嵐にさらされてきました。
私を擁護しようと中澤康治議員が発言をしようものなら、町長はそれ以上、発言をするならさらに訴えますよ。損害賠償請求額を増やしますよ、と言い。議長が中澤康治議員の発言を止めにかかります。それだけではなく中澤康治議員は中澤議員の親族が役員を務めるホテルの温泉を止めるぞ、とまで言われる事態になっております。
そして黒岩町長は、私に本当に性被害にあったのなら、平気な顔で私の目の前で座っていられるわけがない、と言いました。傍聴席からは心ない野次が飛んできます。まさに公開のセカンドレイプです。
このように黒岩町長はその権力を使って、草津町議会から自分に不都合なものを排除し、草津町での居場所を奪い、人間関係をも壊すようなことをし、私を草津から追い出し、私の人生をも壊したいと考えているのでしょう。
なぜここまでして黒岩町長は私を議会や町から追い出したいのでしょうか。それはひとえに町長室での町長による性被害を私が公にしたからです。
このリコール運動にたくさんの方がいま疑問を抱いています。
私が始めた Change.org というインターネット署名でも1万5000人以上の人がリコール反対に賛同する署名をして下さっています。それはこの件が様々な問題を含んでいるからだと思います。
ひとつは人権の問題です。よく日本では、なぜme too運動が盛り上がらないのかという質問を耳にしますが。それは男性中心の社会の中で、立場の弱い女性が声を上げにくい空気が作られ、潰されてしまうことを知っているからです。私がそうでした。
ひとつは地方議会の問題です。日本では女性の政治家が少ないことはよく知られています。 女性ゼロ議会と女性一人議会を足すと、全自治体の40%を超えるそうです。
日本社会の根強い女性蔑視が女性の数の絶対的に少ない議会という場ではさらに顕著に表れるのです。
今回、全国フェミニスト議員連盟が今回のリコール運動について抗議の声明文を発表し、各関係団体の長に送ってくださいました。
その中で、日本では数さえ揃えば気に入らない人間は排除できるという、立場の弱い少数派の声は数の暴力でいとも簡単にかき消すことができる、と書いています。
草津町議会は象徴的だと思います。私は今でも格差のない、権力者からの圧力に怯えることのない、みんながイキイキと生活できる街づくりをしたいと思っています。それを理想とし今まで草津町で活躍をしてきました。あの気持ちは変わっていません。今後も草津町町議会を傍聴しながら、草津町の議会を監視していきます。
そして、私の理想を実現できる活動を続けていきたいと思います。以上です。
認識が微妙にズレている懲罰動議の理由
新井祥子議員の懲罰動議の理由は、
①新井祥子議員が全員協議会の中で、および町長不信任案の中で述べた町長室で町長との肉体関係を持った等の発言は、個人の私生活にわたる言論であり、内容は極めてハレンチなものであり、地方自治法第132条(他人の私生活にわたる言論をしてはならない)に違反するものである。
②新井祥子議員は11月21日付けの上毛新聞、読売新聞の記事の中で、時間湯の廃止問題などで黒岩町長に不信感を持ち告白を決意した。町が時間湯を指導する湯長を廃止した事実をあげ、利用者の声に耳を傾けない強権的な姿勢を正したかった、などと述べている。湯長廃止に対して黒岩町長を辞任に追い込む主旨がある。
時間湯の湯長廃止については、議会の中で十分協議を尽くし、議会として行政側の施行について認めたものである。湯長制度の廃止に異議があるならば、議会議員は法に基づいた行動をし、一般質問や陳情、請願、または二人以上の議員を提案として、正式な議題として議会の中で取り上げていくべきである。それが地方自治の本旨であり、議員のはたすべき職務である。
新井祥子議員の言動および行動は地方議員の職責から外れたものであり、とても草津町議会規則第101条に反し、草津町議会の品位を著しく傷つけ、議会の信用を失墜させた責任は重大である。以上のことから、懲罰委員会を設置の上、然るべき処分を求めるものである。(2019年12月2日 本会議 懲罰動議 後藤文雄議員の発言)
新井祥子元町議は「除名の理由は議場内で私が告発したことは事実ですと発言したことが町長に不快の念を抱かせた、議会の品位を落としたからということが理由です。」と発言していますが、2019年12月2日の懲罰動議の理由は、「時間湯の湯長廃止の反対のために、私生活にあたる町長との肉体関係を告白した。それは議会軽視で議員の仕事ではない」というものです。
微妙にズレた認識です。
公開のセカンドレイプ
「黒岩町長は、私に本当に性被害にあったのなら、平気な顔で私の目の前で座っていられるわけがない、と言いました。傍聴席からは心ない野次が飛んできます。まさに公開のセカンドレイプです。」
黒岩町長は冤罪を訴えている本人ですから、ある程度、感情的になるのは仕方がない部分もあります。
「傍聴席からの心ない野次」は、その傍聴人個人の問題にすぎず、町長や議会に関連付けるのおかしい。
経営破綻した中沢ヴィレッジの温泉給湯移転分担金 未納問題
「中澤康治議員は中澤議員の親族が役員を務めるホテルの温泉を止めるぞ、とまで言われる事態になっております。」
中澤康治議員が、中沢ヴィレッジの社長だったとき、リーマンショックで中沢ヴィレッジは経営破綻しました。その際、中沢ヴィレッジの温泉の権利を中澤康治議員は個人に名義移転。草津温泉条例 第二十八条が定める温泉給湯移転分担金の毎分1リットルあたり50万円、10万円の2回の温泉給湯移転分担金の3億円あまりを草津町に支払わず逃れていると議会で追及されています。
「ホテルの温泉を止めるぞ」というのは少し違うように思います。
質問① 新井祥子元町議は刑事も民事も訴えていない
質問① 司会の方から一つ質問させていただきます。ご存知のように先日、黒岩町長がこちらで会見を開いたんですけれども、その時に町長が強調されていたことは、新井元町議がまだ警察にも提訴していない、そして裁判の方にも提訴をしていないということを強調されていたんですけれども、それに対して、コメントがあればお願いします。
新井祥子元町議 それについては私は常に裁判も提訴も頭に入れております。刑事告訴に関しては、実際に群馬県警の方に告訴したいということを申し出ました。私は黒岩町長から地元の警察と懇意にしている、地元の警察をよく知っている、通じているということを常に聞かされていました。たびたび刑事課長を呼び出して話を聞いていることも聞かされていました。なので地元の警察に行かず、群馬県警の方に行ったのですが、その時の対応に関してもちょっと不審に感じることがあったので、今は刑事告訴に関しては検討保留にしております。
民事裁判に関してももちろん頭には入れておりますが、私もいま黒岩町長からの刑事民事で提訴されております。そして議会の中で様々な圧力、懲罰そのような嫌がらせをされている中で、それらの対応に追われておりまして、自分の刑事民事まで対応が及びません。
精神的な余裕がない中なので、弁護士さんもいま提訴されている事件や裁判に集中しましょうというふうに言っていただいているので、今そのようにさせていただいてます。
議会では、中澤康治議員と警察に行ったと発言されていますから、警察に行ったというのは、2019年に議会で除名処分を受けた後の話でしょう。
勝てる裁判であれば弁護士さんは新井祥子元町議に訴訟を勧めるでしょう。お仕事ですから。勧めないということは、そういうことです。
質問②③ 黒岩町長に性被害を受けた別の女性の話
質問② 同じように黒岩町長に被害を受けたっていう女性が他にいらっしゃるかどうかということについてお伺いします。新井氏ご自身だけではなくて、他の方も実際に経験された方、もしくはそれが容認されているような環境、雰囲気があるかどうか。プライベートにも個人的にでもそういったような被害の報告受けてるかどうかについてお願いします。
新井祥子元町議 黒岩町長から被害があったという報告は他の方からも聞いております。ただその方たちに関して議会の中で黒岩町長は誰がそんな事言ってるんだって、言いなさいよ、どこの誰だか言いなさいよ、何度も何度も私に聞きました。私は彼女たちのプライバシーもあるし、議会は公開の場ですので話せませんというふうに伝えました。
そのことに対して黒岩町長は議会で言えないのなら嘘をついている、そのように私に決めつけて、やはり新井祥子は嘘つきだというふうに言いました。
彼女たちは草津町で仕事をしています。先ほどお話したように草津町は大変小さな町です。少しの情報でも、あの人じゃないか、そのように決めつけられたり、わかってしまう可能性があります。
そしてそれが黒岩町長の耳に入ったら、私のように圧力に遭い、仕事を失うのではないかというふうに大変怯えております。
私も彼女たちを自分のような目に合わせたくはありません。なので何度も言いなさいよ、言いなさいよと、嘘つき呼ばわりをされ、議会でも追及をされましたけれども。裁判中のこともあり個人のプライバシーに関わることですので答えられませんということで、そのように対応してきました。
黒岩町長に性被害を受けたとされる複数の女性の話は、2019年12月2日の黒岩町長の不信任決議の賛成討論の中で、とつぜん新井祥子元町議が議場で根拠なく発言して、町長に不適格として退陣を求めました。
被害者とされる女性本人は告発を望まないのに、新井祥子元町議がその話を利用しただけのように思えます。
質問③ お名前の方はもちろん言っていただくことはないと思うんですけれども。あの何名ぐらいの女性がそういう被害を訴えているのかという情報は、もし差し支えなければ教えていただけますでしょうか。
新井祥子元町議 私が聞いているのは2名。セクハラ発言とかまで入れるのであればあと1名、合計3名です。
質問④ 「時間湯」「湯長」との関係
質問④ 草津の今回の件でですね、いろいろと言われてる中の一つに、時間湯とかあるいは湯長の廃止をめぐる意見の対立なんかが関係しているというようなことを、読んだり聞いたりしてるんですけれども。ここの外人記者クラブの面々はそういう慣習にも全然詳しくありませんので。そもそもその時間湯とか湯長というのはどういうもので。それが今どういう対立があり。はたしてそれがこの今回の件に関係しているということについて、新井元町議の方で、それが全く関係ないなら関係ない、あるいは何らかの関係があるんであれば、ちょっとそのその辺の関係性についてコメントいただいければと思います。
新井祥子元町議 時間湯に関しては私は全く関係ありません。
黒岩町長の言うように関与しているということは全くありません。今、時間湯について説明をということであったんですけど、私が関与してない以上、この件には関係ないということと。140年もの歴史のあるものに関して説明をするのはとても時間がかかるので、説明に関しては割愛をさせていただければと思います。
井田湯長のアパートを無償で借りているようですし、新井祥子議員が副理事長のNPO法人が「草津温泉時間湯」と「時間湯」の商標登録を申請したり、「時間湯」の湯長制度廃止に反対する電子書籍で黒岩町長との性的関係を告白したりと、「時間湯」との関係は明白です。
質問⑤ なぜ告発に電子書籍を選んだのか
質問⑤ 二つほど質問がありますが。まず一つ目はの先程の司会からの質問の補足といいますか、関連の質問なんですけれども。先日も黒岩町長がここで発言をされた時に、もう一つ提訴をされていない理由としましては、提訴したらもっと証拠がその情報出てきて欲しくないんでしょう、というような発言があったんですけれども。それについてのコメントがもしあればっていうのが一つ目の質問です。
そして二つ目の方なんですけれども。電子書籍で告発されたということなんですけれども。その電子書籍にはそれを書かれるような背景の説明をお願いできればということです。新井祥子元町議 証拠については、今私は裁判で係争中ですので。今まさにこれから裁判では真実性について争われるところですので。やはりその前にそれら証拠出すということは判断が難しいということで、証拠の方は出していません。
電子書籍に私が告白をした背景ですが、まず先ほど申し上げましたように、黒岩町長は長野原警察という地元の警察と大変に密接な関係があるということを、繰り返し繰り返し私に話をしていました。それは事件があった前も後もです。
なので黒岩町長はなぜ警察に行かなかったんだ、議員の皆さんもなぜ警察に行かなかったんだ、何度も何度も私に言いました。
でもやはり先ほど言ったようにそのように何度も何度も聞かされていて、実際、議員として地元の宴会に行って、警察署長が座っている所を見たら、とても告発に行く気持ちなんかなれないということはご理解いただけると思います。
あと先ほど地方議会の問題ということを申し上げましたが、日本では地方議会というのはほとんど注目をされません。ほとんど詳しい内情や地方議会のことに関して報道されることはありません。なのでどこに私の告発を伝えたらいいのかそのように悩んでいた時に、ちょうど飯塚玲児さんというライターの方が、草津町議会について記述をしている書籍がありました。草津町議会の中の様子について詳しく書いてありました。なのでここでだったらちゃんと取り扱ってくれるんではないかと思ってお話をしました。以上です。
町長が町の警察所長と話をしたりするのは癒着でなくてもよくあることではないでしょうか。
質問⑥ 共産党の議員もリコールに参加している理由
質問⑥ 関連なんですけれども、事件があったというのは2015年。そして電子書籍が出版されたのは2019年だと思うんですけれども。その4年の間のはどういう過程があったのか。その間にもしかして告発せずにもう諦めようかと思ったことがあったのか、などについてもしコメントあればお願いします。
新井祥子元町議 告発しようと諦めたことがあったのか、という質問については、もう被害にあった時に、そこはもう告発は諦めました。なぜかというとやはり信じてもらえないんではないかということが頭の中にありました。
先ほどに警察に行ってももみ消されるだけ。しかも町長室なんて、私だってまさか信じられない。だからそんなことを言っても誰も信じてくれないだろう、そういう風に思ってやはり2015年の事件の時には諦めました。これもずっと自分の胸にしまっておこうって、そういう風に思いました。
しかしその後、私は次の選挙に落選をして、議員ではなく一般町民に戻ったわけですけれども。その間に議会の傍聴は続けてました。やはり落ちたからもう町民のために仕事をしない、落ちたからやはり町を良くする仕事をしないのは違うのではないかと思って、やはり議会の監視をするべきだと思って、議会を傍聴していました。
その中でやはりどんどんどんどん強権的になって、どんどん独裁的になっていく黒岩町長の姿というのを議会で見てきました。
そしてその状況は変えていかなくてはいけないと思って、昨年町議会議員に立候補して当選させていただいたわけなんですけれども。
その時の議会で、共産党の新人議員さんが、自身が発行した発行物で、議会でその発行物の内容について責められているのを見ました。その議員は共産党の議員さんです。町外から来て、やはり初めて草津町の議員になった方です。
たしか5月の一番最初の頃の議会だったと記憶しています。彼がどういう内容の広報誌を出したかというと、新草津という草津の共産党の広報誌ということで出したのだと思います。内容は草津町民からの投書ということで、草津町民からの意見ということで。黒岩町長にはもっと町民の意見を聞いてもらいたいと。このままでは独裁的な政治になってしまうではないかという懸念の内容の当初でした。読者からの意見です。
その彼の広報誌の内容に関して、町の議会に陳情が入りました。何でそんな内容を掲載したのか。その理由が知りたいという、町民からの陳情でした。町長の同級生からの陳情でした。
議会では全員協議会が開かれて、なぜそれを掲載したかということが議論になり、最終的に彼は謝罪、そして訂正文を掲載することを承諾する事態になりました。
その様子を見て私はとても疑問に思いました。これは自由な意見が町民も言えなくなってしまう。町政に対して自由な発言、意見が言えなくなってしまう。これは大変な問題だと思いました。
まして彼は町外から草津のために草津町民のために仕事をしようと思って来てくれた方です。そしてまだ1年生議員で何も分からない。最初にそのような議会で批判の意見をぶつけられて、本当に怖かったと思います。
彼の気持ちを聞いたわけではないですし、それが原因かどうか分かりませんけど。彼は今、私のリコールのメンバーに入っています。共産党のメンバーということで、やはり私のリコールを賛成しているメンバーに入ってるということをたくさんの方に驚かれて聞かれます。なので聞かれたときは私はこの説明をしています。
たしかに2019年6月5日の全員協議会で、共産党の有坂太宏議員が2019年の5月の「新草津」のコラムで、「町長が議会の審議なしに学者の意見を無視して志賀草津高原ルートをゴールデンウィーク前に強引に開通させた」と書いているのは事実とは違う。議会も東京の気象庁に出向いて一緒に開通させた。と指摘を受け、有坂議員が、議員になる前の出来事で投稿をきちんと事実確認せずに掲載してしまった、次号で訂正文を載せると謝罪しています。
しかし、これは有坂議員が「議会の審議なし」という事実と違うことを広報紙に書いてしまったことが原因であり、有坂議員もすぐにミスを認めているのです。
「町政に対して自由な発言、意見が言えなくなってしまう」と、新井祥子元議員はおっしゃっていますが、町議会議員がコラムで町議会の事実と違うことを書くのは「自由な発言」とは言えないのではないでしょうか。
「町長の同級生からの陳情」を問題であるかのように発言しています。
草津町は小さな町です、と発言しながら、「町長の同級生からの陳情」があたかも問題であるかのようにするのは、違和感があります。町長の同級生も町民でしょう。
質問⑦ フェミニスト議員連盟との連帯
質問⑦ あの一つ質問なんですけれども。他の地域でも草津以外でも、おそらく同じような性暴力性被害でなくても、例えば圧力がかかってるですとか、抑圧されている。いろいろと似たような状況にある女性が他の自治体、他の日本の地域にもいらっしゃるのではないかと思いますが。全国的な、例えば他の自治体、他の地域の女性との連携ですとか、連帯というようなものが、もし何か行動されていることがあればということです。これは草津の問題だけではないということもさきほどおっしゃってたと思いますので、それについてお願いします。
新井祥子元町議 今やはり日本で女性議員が不当な懲罰にあっているという事例が私のところにたくさん耳に入っております。
確かに不当な懲罰ということに関しては男女関係なく、男性の方も報道されているケースがありますが。ただやはり先程申したように女性議員の絶対的な数が日本で少ない中、やはり比較すると女性議員の不当な懲罰というのは圧倒的に多いと考えています。
先ほど申し上げましたが、フェミニスト議員連盟の方々が抗議文を出してくれたということを話しましたが。
私が本当に一番最初大変困っている時に、そのフェミニスト議員連盟の方からご連絡をいただき、色々支援をいただきました。そしてその方のまたご友人のメンバーの方とか温かく応援して支援いただいて。そしてやはりこの前、私が東京でちょっとした報告会をもった時にも、やはり埼玉の方から、やっぱり懲罰、不当な懲罰にあったという方が私の話を聞いて、聞きに来てくれまして。やはり実際に話を聞いてみないと分からないと。やっぱり実際に自分が聞いてみてどう思うかというとこで来てくれたんですけど。
やはり応援したいということで、いまそういう形で不当な懲罰を受けた女性たちが、声をあげようということであの大変努力をしています。
そのフェミニスト議員連盟の抗議文っていうのも、一つその形になっていると思いますので。私も本当に感謝を申し上げてますし。自分も諦めずにしっかり声をあげていきたいと思ってます。
質問⑧ 草津町で女性を応援するということは…草津町全体のイメージを著しく毀損する問題発言
質問⑧ 草津町で新井さんが経験された問題というの、あまりにも街のその権力構造ですとか。女性蔑視の問題、ものすごく色々深い問題が、複合的に合わさってると思いますが。女性紅一点でその議会にいらっしゃった。告発されるまでの間にも、やっぱりそういう不当な扱いや、嫌がらせをお受けになったことがあるかどうか。それは女性という理由でのことか、あるいはその先ほどお話などもその草津独特の、権力者の中にあの議会が取り込まれているような構造であって。男女を問わずそこに入ってない人が外されてるということなのか。そこはどうお考えになりますか。
新井祥子元町議 草津町というのは温泉の街ですので、やはり独特の文化っていうのはあると思います。そしてやはりあの数少ない権力者で多くの町民が従業員という中で。やはり女性というのはとても立場が弱いですので、その中で女性として不当な扱いを受けたというような話はよく耳にはしていました。
これは私のケースですが、やはり議会に入る前にもそういう性的な被害というのはありました。やはり私は町外から来て、とても立場が弱い人間だったので、やはりとても親切に助けてあげるよというような声かけから始まって行きました。
また私が議員になった時は、草津で一番最初に知り合いになった議員さんに色々政治のこと教えていただいていたんですけれども。その人の後援会の方から。もう彼とはそういう性的な関係になったのかって言うことを聞かれて、私はとても驚いてしまったんですね。
なんでそんなことをいきなり言うんだろって。その時に草津では女性を応援してあげる、支援するということに関しては、その裏側にそういう関係が関わってくるっていうのが前提なんだっていうのをその時、噂で聞いていたことが初めて自分の耳に入ってきて、納得したっていう風に感じました。
もちろんその人とはそんなことはなかったんですけど。それだけに、私、本当に入ってすぐの話だったので、とても驚きました。そういうことがありました。
たしかに、「もう彼とはそういう性的な関係になったの?」と聞いてきたという後援会の人は非常識です。
しかし、その人ひとりが非常識だからといって、草津町全体の男性がすべてそうだとひとくくりにして決めつけて、外国人記者の人たちに草津町を誤解させるような発言をしてしまうのはあまりに短絡的でおかしいと思います。草津町全体のイメージを著しく毀損する問題発言です。
実際は「いろいろ指導してくれた議員さんとはそういう関係がなかった」のですから、矛盾した発言でもあります。
そういう根拠のないうわさ話をする人がいる、という事例なのに、うわさ話をまに受けて世界に発信して、どうするつもりでしょう。
質問⑨ 電子書籍に書かれている山本一太知事へのメールの件
質問⑨ ひとつ確認なんですけれども。町長も言ってらしたと思うんですけども。新井町議からの山本一太知事に、なんかこうメールが来て。その中で時間湯の復活を検討してもらえるんであれば、今回の告発は見送るっていうようなことを、2回も言ってきたんだっていう話が聞かされてたんですけど。
ちょっと資料を拝見したら、そのメールを送られたのは新井さんご自身ではないっていうことなんですね。新井さんはまったくそれには関与してなくて、そういうつもりもなかったということなんですね。
ちょっとそこのメールのなぜそのようなメールが送られたのか経緯ということと。ご自分に関係のないことがそのご自分に関する性暴力に関して不問に付すみたいなメールが送られたのになぜかということが一点とですね。
それから現在はちょっと似た質問がありましたけども、町長側が新井さんを訴えている状況なわけですから。これが仮に無罪になったとしてもこれは新井さんが勝ったとまでは言えないわけで。新井さんの方が逆にですね、今度、今回、性暴力、強制性交なり強制わいせつなりで町長を告訴されるご予定はないのか。時効の関係で行くと強制わいせつだと7年ですよね。強制性交だと10年ありますけれども。その辺も含めて新井さんの方から、法的な措置を取られるご予定はないのか、その二点お願いします。新井祥子元町議 山本一太知事へのメールについて前回の会見でもあったと思いますが。黒岩町長は私と飯塚氏が組んで、山本一太氏にメールを送ったというような表現をしていたかと思います。
しかしこのメールに関しては私は全く関与しておりません。私はその送った経緯すら知りませんでした。そのことについてはこちら配られた配布資料の、こちらの裏面になりますが、こちらの方に日本語ですが明記してあります。
この中に書いてあるんですが。とても残念な事なんですが、この書籍の内容に関しては発行前に私はチェックすることができませんでした。とても残念ながらチェックしないで発売をされてしまいました。
私は黒岩町長にこの議会との審決がありましたので。これはまず飯塚さんにこの部分を抗議をして、このように彼もこの文章の中で、この事は新井元議員の知らないままに書籍化されたもので真摯にお詫び申し上げ、という風に。これ彼のブログの方に彼の文章として公開されているものです。
なので私の書籍を読んで疑問に思った方も、疑問に思う部分あった方もたくさんいらっしゃると思うんですけれども。それはひとつこういう背景があったということです。
なのでこれからまたいろいろ対応も考えることもあるかと思いますが。それは検討中ということにさせて頂いて。少なくとも山本一太知事のことに関して私は本当に全く関与していません。
黒岩町長はこの新聞にも書いてありますが、たくさんの嘘をついています。彼の心情は、嘘も百回つけば本当になる。これは彼からも彼の同級生からも何度も何度も聞かされた言葉です。今まさに私にその言葉を行使しているところというのを、ものすごく実感しています。 私が嘘をついていないことはこれからしっかり裁判で明らかにしていきます。彼は言葉巧みに私がまるで嘘をついて、本当に私の生活の場を奪おうとしていますけれども、真実を必ず明らかにしていきます。
山本一太知事にメールを送ったのは、電子書籍の著者の独断でしょう。
しかし、月刊「旅行読売」の元編集長だった著者が、取材元の新井祥子元町議に完成した原稿をまったく見せていないということは考えられません。電子書籍なのですから、メールひとつで送れます。
山本一太知事へのメールの話は、この問題がおこった電子書籍「草津温泉 漆黒の闇5」の冒頭に書かれています。
新井祥子元町議がノーチェックだったというのなら、それは議員としてのミスでしかないと思います。
「草津温泉 漆黒の闇」は時間湯の廃止に抗議することがテーマですから、それを見て、そこに町長との性的関係を告白しようと思ったのであれば、ある程度は、その告白がどのように利用されるかは想像がついたはずです。
また黒岩町長の心情が「嘘も百回つけば本当になる」だと発言されていますが、その根拠を示していません。別の文脈の話の切り取りの可能性があります。
最後に
この記者会見では、
①黒岩町長が無実の絶対的な証拠だとしている2015年1月8日の、新井祥子元町議の盗聴(隠し録音)音声ファイルの存在についての質問、
②たびたび議会で問題になっている新井祥子元町議の大蔵アパートの居住実態についての質問、
をしていません。
いったい、どういうことでしょうか。