フェイクニュースの疑い⇨「広州で道路陥没 当局、落下した3人助け出さずセメント注入」

12月1日、中国の広州地下鉄11号線の沙河駅付近で大規模な地盤崩壊事故があったようです。

12月5日に「大紀元時報」というニュースサイトが「中国広東省広州市で地盤沈下による道路の崩落が発生。通過した車両1台と電動スクーター1台が落下した。車両のなかにいた3人の生死は不明だが、当局は救出せず、当日中に陥没部分にセメントを注入した。被害者の家族は抗議活動を行っている。」と伝えています。

しかし、どうもこれはフェイクニュースの疑いがある、という話題です。

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「当局は救出せず、当日中に陥没部分にセメントを注入した」

被害者家族によると、事故による救助作業が行われることなく、1日正午に穴にセメントが注入されたという。家族らは、コンクリートミキサー車の進行を止めようとしたが、道路周辺500メートルを封鎖する多数の警察に阻まれた。目撃者によると、セメントの入ったタンクが相次ぎ交換され、落ちた車両から人を救出しようとする動きは見られなかったという。
午後3時半ごろ、広州地下鉄の公式ソーシャルサイトアカウントは、陥没のさらなる拡大を止めるために、部分的な穴埋め作業を行っていると発表した。

4日、生後1カ月の赤ちゃんを抱いた被害者の妻、家族、友人、支援者らが、市政府前で横断幕を掲げて抗議活動を行った。妻は、政府が被害者の黙殺を望んでいると訴えた。

道路の陥没で落下した人が閉じ込められたまま、生き埋めにされようとしているという情報は、ソーシャルサイトに急速に出回った。中国官製・新華社は、広州地下鉄がセメントを注入していることに言及せず、「何千人もの人々が救出活動に加わった」と書いた。また、広東省水資源水力発電所所員の話として、陥没の拡大を止めるため、早急な措置が必要だったと解説した。

この対応に対して、インターネットでは不満や失望の声が渦巻いている。「こんなにも生きるのに辛い世界だ。命は蟻並みだ」「被害に遭った人の死は(当局)が決めるのか」

(大紀元時報日本 2019年12月05日 17時34分)魚拓

 

ていねいに読むと、この記事では、

  • 車両のなかにいた3人の生死は不明だが、当局は救出せず、
  • 当日中に陥没部分にセメントを注入した。
  • 被害者の家族は抗議活動を行っている。

とだけ書いていて、何の目的でどれだけセメントを注入しているのかが書いてありません。

まるで、救出することなく、現場の復旧工事をしているかのようです。



セメント注入対策が講じられた理由

ところが、12月2日の百度の記事では、

広州は、地下鉄11号線の沙河駅の崩壊の救助を通知しました

事故直後、緊急救援本部が現場に設置されました。救助を最優先事項として、行方不明者の捜索と救助、二次災害が発生しないように周囲の人員をタイムリーに避難させるあらゆる手段を試しました。

Sun Chengweiは、セメント注入対策が講じられた理由に応じて、関連する専門家が現場で組織されて救助計画を策定し、救助を試みるために救助隊員が何度か現場に入れられたと述べました。しかし、現場での繰り返しの崩壊とスコープの継続的な拡大により、救助活動は何度もブロックされており、周囲の環境安全が危険にさらされる可能性があります。安全な救助プラットフォームの形成後、人員救助は完全に実行されます。」

(グーグル翻訳 サザンニュースネットワーク 12月2日)

地盤崩壊現場は、とても不安定で、崩落が続いていて救助隊員が危険で二次災害の恐れがあり近づけないために、崩落面をセメントで固めてから、本格的な救助活動が行われる、と書かれています。

 

「先入観だけで記事を読んでしまうと危険」、という事例です。

 

加筆

3名の生存は絶望視されているようです。



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