桜を見る会『前夜祭』 モーニングショーで会場代38万円を275万円と伝える意図的フェイク

(不自然に隠された石川大我 参院議員の見積書)

11月18日のテレビ朝日の羽鳥慎一モーニングショーの番組内で、桜を見る会『前夜祭』の会費5000円の説明について、意図的と思われるミスリードが行われていたことがわかりました。

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会場代が275万円だと主張するが…

この日は、番組冒頭の8時04分ころから約10分間にわたって、桜を見る会『前夜祭』の会費5000円が「本当に実現可能なのでしょうか?」というようなテーマで放送がされました。

 

テレビ朝日モーニングショーの解説(2019.11.18)

  1. 参加費5000円で800人分、合計400万円が集まった。
  2. 会場代が275万円、残りは125万円
  3. ドリンクが144万円だから、ドリンク代すら足りない
  4. アベは怪しい。



該当部分の文字起こし

女性キャスターの説明政治ジャーナリスト田崎さんの取材によりますと、桜を見る会の前夜祭には800人が参加したと言います。一人当たりの参加費は5000円なので、400万円が集まったとみられます。番組の取材でホテルニューオータニの広報担当は、『個別の案件には答えられない。時期や人数利用方法などによって変わると答えています』。

そして、石川大我議員がホテルニューオータニに見積もりを独自に依頼したところ、前夜祭と同じ規模の会場代は通常料金で275万円だったということです。

この集まった会費400万円から会場代の275万円を引いた場合、残りは125万円です。この前夜祭の参加者によりますと、料理は肉、魚、果物、オードブルなどが出て、飲み物は飲み放題だったと言います。

石川議員によりますと、ホテルニューオータニの飲み放題2時間ぶんの見積もりは一人1800円で、参加人数が800人だと飲み物代だけで144万円になり、予算をオーバーしてしまいます。

安倍総理は前夜祭の参加費はホテル側が決めたと話していて、毎年使っているとか、どのくらいの規模だとか、宿泊しておられるのかとか、そういうことを総合的に勘案して値段を決めていかれるということなんだろうと思います、と答えています。

(モーニングショー 2019.11.18)



なぜか隠されている実際の会場代

このモーニングショー側の説明は、石川大我 参院議員の次のツイートの画像(見積書)を根拠にしているものです。

 

しかし、なぜか石川大我議員が公開された見積書は、不自然な部分が、黒塗りならぬ「青紙」が貼られて隠されています。

特におかしいのは、(3)の会場代で、見積もりの実際の代金の部分が隠されていることです。

参考価格の「通常料金 275万円」だけを残して、見積もりの実際の価格の方を隠しています。

なぜ、「実際の価格」を隠すのでしょうか?

 

実際の会場代38万円

隠された「実際の価格」は簡単に計算が可能です。

小計(A)が862万円となっています。

ここから逆算すると、

小計862万円-料理代680万円-ビール・ソフトドリンク144万円=実際の会場代38万円

石川大我議員の見積もりでは、会場代は38万円であることがわかります。

小学生の算数レベルですね。

見積もりの実際の会場代38万円を隠して、二重価格が疑われる参考価格の通常料金275万円だけを見せようとされた疑いがあります。

 

びっくりすることに、テレビ朝日のモーニングショーでは、この275万円の方を使っています。

ドリンク代は見積り金額の144万円を使用しているのですから、会場代も通常価格ではなくて、隠された見積り金額の方を使うべきだという発想がなぜ起こらないのでしょうか?

これであれば、38万円に144万円を足しても182万円で、400万円には、まだ218万円の余裕があります。

番組スタッフはわかっていて、石川大我 議員に責任をかぶせて、意図的にやっているのかもしれませんね。

 

このように11月18日のモーニングショーでは、小学生でも計算できてしまう実際の会場費の38万円を使わずに、二重価格が疑われる参考価格275万円だけを使って、視聴者に、桜を見る会『前夜祭』の会費5000円は怪しい、と思い込ませるようなミスリードの刷り込みが行われた可能性が高いのです。

 

加筆

この見積書から本来読み取れることは、275万円の会場代は、86%引きの38万円まで、調整が可能だという、定価があってないような実態です。

そうした実態を読み取れないように隠しているという不誠実な姿勢が疑われます。



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