話題のあいちトリエンナーレですが、「電凸」=「犯罪」と考えているようで、とても違和感があります。
天皇の写真を燃やして踏みつけるという「ヘイト」表現などに寄せられた有権者らからの抗議電話を、十把一絡げに「業務妨害」とひとくくりにして、愛知県は抗議電話を本人に無許可で、しかも抗議者の趣旨が正確に伝わらないように切り取って、You Tubeと県のHPに公開をしました。
しかし、30日、今度はその公開した動画を非公開にしたのです。
おおむね「意見の表明」の範囲内
公開されていた切り取り動画7本、すべてを聞いてみました。抗議者は怒りで声を荒げている部分もありましたが、おおむね「意見の表明」の範囲内のものであると感じました。
愛知県が公開したトリエンナーレの抗議電話。
これ意見の表明じゃん。
大村知事は、なんで、こんな程度の電話を問題視して晒してしるの?
抗議者の表現の自由はないわけね。
190802_1210 https://t.co/gtFcaldTrw @YouTubeさんから— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2019年9月27日
(動画は現在、非公開になっています)
どうもおかしい「電凸」の定義
「表現の不自由展・その後」展示中止問題を受けて設置された「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の副座長の上山信一 慶應義塾大学総合政策学部教授の主張を見ていると、どうも 「電凸」=「犯罪」と決めつけているように感じてしまいます。
電凸の定義が間違っているように感じて、上山信一 副座長のツイートに思わずコメントを付けてしまいました。
別なものを並べる典型的な詭弁ですね。
電凸じたいは犯罪ではないですね。
そもそも電凸とは電話をしてそれを生放送や動画で公開する意味のネット用語です。電話で市民の意見を伝えることは、電凸ではありません。
これはデマ、あるいはフェイクに類する言説だと思います。 https://t.co/ABD2TIln6m— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2019年9月29日
上山信一さんは現在、ツイートを削除してしまいましたが、コメントを付けたのは次のツイートです。
NHKクロ現+の「電凸」の説明もおかしい
思い返すに、9月5日の「NHKクローズアップ現代+」、「表現の不自由展・その後」 中止の波紋も、「電凸」の定義がおかしかったですね。
武田:芸術祭の事務局に寄せられた電話やメールは1か月で6,300件。電話突撃、いわゆる電凸(でんとつ)と呼ばれる匿名での抗議活動が広がっていたことも分かってきました。(NHKクローズアップ現代+)
NHK「電話突撃、いわゆる電凸(でんとつ)と呼ばれる匿名での抗議活動が広がっていたことも分かってきました。」
これは明らかな間違い。
リポートなしの「匿名の抗議電話」は「電凸」ではありません。デタラメです。
電凸とは、電話による突撃リポートのことです
https://t.co/GjZEeSVKI2— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2019年9月29日
NHKは「電話突撃、いわゆる電凸(でんとつ)と呼ばれる匿名での抗議活動」と言っています。
「電凸」を、匿名で突撃すること、と定義しているようです。
電凸とは、電話での突撃リポート
ニコニコ大百科によれば、「電凸」は次のように定義されています。
電凸とは、電話で問い合わせその経過を公表すること(電話での突撃リポート)である。
電話での突撃リポート→電話突撃→電話とつ→電話凸→電凸
概要
ある法人に対して、事実の真意や問題の指摘などを、個人ないし一般団体の代表が電話にて行い、さらにそれをインターネットや紙面などに公表することである。電凸側は、あくまでも真摯に行うことが大前提である。相手を意図的にキレさせるような発言や感情的な言い回しは避けねばならない。たとえ相手側の態度が悪くてもキレたら電凸は失敗である。的確な質問と、答えを引き出すそれなりの交渉力が必要とされるため、難易度は高い。だが、それ相応の生の声、問題に対する態度が分かるため、やる価値は十分にあるといえよう。(ニコニコ大百科)
「電凸」とは、電話で問い合わせその経過を公表すること(電話での突撃リポート)のネットスラングです。
電話で苦情を言うだけは、「電凸」ではありません。 「NHKクローズアップ現代+」での誤用が疑われます。
電話で問い合わせその経過を公表するにあたってトラブルが発生することはありますが、「電凸」に違法性はありません。
これをあいちトリエンナーレ側では、すべての電話抗議を「電凸」と定義し、犯罪であるとして公開したようです。ネットリンチ目的でしょうか。
無許可でYou Tubeに愛知県から公開された人は、「切り取り」での公開に抗議をされています。
この無許可で切り取り公開された人の抗議をうけて、次のようにツイートしたところ、上山信一 副座長からコメントをいただきました。
公開が前提なら、
抗議される方々も、きちんと自分の主張をされるはずです。
切り取りとか、フェアではないんですよ。 https://t.co/8r1zBrhpG6— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) 2019年9月28日
上山信一 副座長は、「公務員の耳元で2時間も憂さ晴らし」と主張されていますが、これも嘘です。
私が取り上げた抗議電話の方は、アプリの関係で長くても10分程度の電話だったとツイートしています。
どうも、上山信一 副座長はいろいろなものを勝手にごちゃまぜにして、一緒くたにして考えておられるようです。
電話での意見を、そのままHPで公開リンチするよう提案されたのも、上山信一 副座長でしょうか。
アイデアマンのあり方検証委員会上山信一副座長が…
📡ピーン📡
そうだ!電凸も展示物にしちゃおう!(9/25)
と思い立ち一気にガーーーっと実施(9/26)
↓
炎上する
↓
批判に対して、万引きと同じ犯罪!と一喝!(9/28)こんな感じで、ルールが出来ました🤗
第三回 あり方検証委員会にて↓ pic.twitter.com/ljVnqarYUW
— へのへのもへ爺 (@cpMtFiILCL9zNSF) 2019年9月29日
そしてツイート削除しブロックへ
30日になって、疑問を持つ多くの人たちとツイッターで議論を交わしていたはずの上山信一 副座長は、一連の「電凸は犯罪である」という持論のツイートをすべて削除してしまったようです。
自分のツイート内容に何か不都合なことがあったようです。
無責任ですね。
そして、以下略ちゃんもブロックをされてしまいました。
嫌がらせでもなんでもない、きちんとした意見交換だったのに、なぜブロックするのでしょうか?
あいちトリエンナーレの関係者の問題点を垣間見た出来事でした。
このようなグダグタな催し物に、文化庁の補助金がおりないのも当然だろうと思いました。