NHK「クローズアップ現代+」が、9月11日に放送した「身近な病院でも!なぜ減らない“身体拘束”」が、ツイッターのトレンドになって話題になっていました。
その多くは、NHK「クロ現+」への、現場の介護士、看護師さんたちと思われるアカウントからの批判の声です。
NHK「クロ現+」の何が問題だったのでしょうか?
身体拘束を減らすためのヒント?
【今夜10時】
一般病院に入院した認知症の人の半数近くが、ベッドや車いすにしばられる「身体拘束」をされています。限られた人手で患者の安全を守るため「拘束せざるを得ない」という病院は少なくありません。
身体拘束を減らすためのヒントを探ります。#クロ現プラスhttps://t.co/nJsk16TgTM— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) 2019年9月10日
【今夜10時】
身体拘束を減らすケアとして注目されているのが #ユマニチュード というフランス生まれのケア技法。
「見る」「話す」「触れる」「立つ」を柱とし、人としての尊厳を大切にしながら接することで認知症の人も穏やかに過ごせると言われています。#クロ現プラスhttps://t.co/nJsk17aSim— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) 2019年9月11日
番組への否定的な意見ばかりが目に付く
放送を録画して、ていねいに見てみました。
NHKのHPの説明では次のような内容で、一方的に「身体拘束」すべてを否定してすぐにやめようというのではなく、できるだけ現場の声も拾って、番組を作ろうとしている姿勢もうかがえます。
治療や患者の安全を理由にベッドや車いすにしばられる「身体拘束」。これまで主に精神科病院で問題視されてきたが、国の最新の調査で、一般病院に入院している認知症の人の半数近くが身体拘束されていることが明らかになった。また認知症でない人も多く拘束され、心身にダメージを受けたというケースも報告されている。患者の高齢化で認知症の割合が急増する一方、ケアの人員は手薄で、治療や安全のため、やむを得ず拘束を選ぶという病院が少なくないのだ。一方で、患者本位のケアや小さな工夫の積み重ねで拘束を減らすことに成功した病院も出てきている。医療現場を徹底的にルポし、身体拘束を減らすためのヒントを探る。(NHKのHP 番組紹介より)
ところが、ツイッターでは介護士、看護師さんたちからの、番組への否定的な意見ばかりが目に付きます。
どういうことでしょうか?
30分という短い時間で扱うのに無理があるのでは?
個人的には、次のような点で今回のNHK「クロ現+」も問題があったように感じました。
- 現場では、NHKが放送した内容くらいのことは十分に理解していて、その上で仕方なく「身体拘束」をしている。
- 暴れる認知症患者に「身体拘束」をせず、患者が転倒などした場合は、病院の責任として訴訟になるケースが増えている。
- 「身体拘束」は患者の安全のために行わざるを得ず、圧倒的な人手不足が原因で、結局はコストの問題になる。患者の家族にさらなる負担をさせるのか、税金で補うのか、この部分の視点が番組にはない。
- 両論併記のように見えて、「身体拘束」の場面だけ、不安をかきたてるような効果音を付けて、悪の印象の編集をしている。
- 人手が少ない夜間で身体拘束が仕方なく行われている事が多いのに、番組では身体拘束を減らす取り組みとして、ユマニチュードという日中の対応を紹介している。
- 30分という短い時間では、盛り込める情報量に限りがあるのに、難しい問題について無理に答えを出そうとしている。
またか、クローズアップ現代。この前に表現の不自由展を擁護しまくりの偏向報道をやらかしたというのに、次は医療現場でなぜ減らない身体拘束?ゲストには看護師も介護士もいない。現場のことを語れる人がいないのに放送は成り立つのか?案の定、ツイッターでは実際に従事している方の悲鳴が聞こえる pic.twitter.com/z1fkdw4bKt
— ふわふわタオルケット (@rin_jam8) 2019年9月11日
昨日のクローズアップ現代の話が燃えてますが、こういうのの監修で入ってる医者は何をしてるの!?
いたとしても臨床のことをそれほどわかってない教授をNHKが選んで連れてきてるんだろうけど。— ぶら炊き (@ghostintherain) 2019年9月12日
夜勤帯が人手不足で身体拘束してる状況を多く問題として挙げてるのにそれの取り組みとして日勤帯の見守りとかユマニチュードとか言っても???て感じだし、、、患者家族に向けた番組なら、緊急性があるときはやむを得ず拘束が必要ってことももっと伝えて欲しかったよ、、、#クロ現 #身体拘束
— んびす (@13tenpura) 2019年9月12日
#クロ現 #身体拘束 ご家族様がこの番組見て、「ボディタッチで落ち着くんですって!身体拘束やめて、あたたかいケアをお願いします」って言わないか不安。そもそも、暴力奮ってる最中の人間には近づけませんから!
— まーや (@6oeMAnQvMU95qUP) 2019年9月11日
#クロ現
看護側としても家族側でも両方の経験がありますが、あの少ない人員で身体拘束なしは……無謀だ。好きでやってるんじゃないよ。致し方なくやってるんよ。もっと余裕があれば、車椅子に乗せてお散歩したり、一緒に花壇のお花見て昔の話とか聞きたいよ。
現場知らねーでなーに言ってんだ— 瑚乃絵@ぴょーん (@9Wxro) 2019年9月11日
視聴したらクソでしたね。
解決策がユマニチュードだのコミュニケーションだの()それをやる「余裕」もないから困ってるんだろ❓️スタッフや家族の「スキル向上」も大事だが、政治がちゃんと労働環境を改善しないとダメなんだよ‼️医療だけでなく介護も保育も何もかも‼️#身体拘束 #クロ現— NAG∀TØ. (@Yositaka_Nagato) 2019年9月11日
そして、こんな裁判もあったり…
どんなケアも万能ではないし、リスクとの兼ね合いだよね
そして、ご家族から怪我をしないよう四点柵や車椅子用のベルトを使って欲しいっていう希望をされることも増えてきているのも現実だし、ADLを上げすぎないで欲しいって言われることもあるんだよね…
#クロ現 pic.twitter.com/93NxenZbpf— ⌘シーラス⌘ (@b1sdK4bfPNwGKy4) 2019年9月11日
なんやねん、これ
①寄り添えない遠い所に居る家族の事は無視
②認知症の度合いによったら凶器または覚えてなくて効果なし
③認知症または本人のやる気無しでリハビリなんてできない場合は?
④相談するの自由やけど他の入居者に怪我させた場合の事とかも考えて
全然回避策になってなさすぎ#クロ現 pic.twitter.com/cLxijd5rAv— 鈴野♥坂田家✼大阪城ホール参戦 (@SuzuYothin) 2019年9月11日
昨日の クロ現をリアルタイムと録画を2回観ました。このテーマを取り上げるには30分では短すぎますし、医療者側の声をもう少し伝えて欲しかったというのが印象です。
看販会メンバーである照林社の「エキスパートナース2018年11月号」では、身体拘束について特集が組まれています。ご参考になれば。 pic.twitter.com/0wN6BQTBpD— 看販会 (看護書販売を考える会) (@kanpankai) 2019年9月12日
後輩が出勤してきてすぐに『昨日の見ました?現場をなんにも分かっていない。私達は好きで身体拘束してる訳じゃないのに…』って…私は見てないけど現場を知らない人達が作った番組内容なんだろうな…
クローズアップ現代+「身近な病院でも! なぜ減らない“身体拘束”」 https://t.co/jP24YL0PFQ— みぃたん (@YUMIKO_KJ8) 2019年9月11日
クロ現ってここ最近根本的な解決策が無いものに対して一方的な視点からの話だけやっておしまいって感じの特集ばっかりな気がする。
— まふゆ@ぐーたら (@mahuyu) 2019年9月11日