安田浩一さん「殴られることも石を投げられることもなかった」⇨(現実)女性だと髪の毛引っ張られて暴行はされる

「韓国で、ナンパ男の誘いを断ったら、しつこく付きまとわれ暴言を言われ、証拠に動画を撮影したら、髪の毛を引っ張られて暴行された」という日本人の女性旅行客のツイートが話題になっています。

被害者の女性の動画、写真、ツイートが公開されたのが2019年8月23日18時頃ですが、翌日の24日にジャーナリストの安田浩一さん(54)が、“殴られることも石を投げられることもなかった。「私が見た韓国社会のいま」”というタイトルの記事を公開されていて、そのタイミングのみごとさに感心することしきりです。

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「流言蜚語を政治家ですらツイートしている」

SNSなどでは「韓国に行くと日本人は殴られる」「石を投げられた」などの流言蜚語を政治家ですらツイートしている有様となっている。

(中略)

日本でネトウヨが騒いでいるように、日本人が歩いているだけで石を投げられたり殴られたりすることはまずありません

(殴られることも石を投げられることもなかった。「私が見た韓国社会のいま」<安田浩一氏> 2019.08.24)

 

「日本でネトウヨが騒いでいるように」というのは一見、正確そうですが、検証性に欠ける非常に曖昧な文章です。誰のどのような発言なのか検証することができません。

ツイッターでは「#安倍はネトウヨ 」というハッシュタグも存在します。「ネトウヨ」というのは対象が曖昧な、侮蔑的な意味合いを含むネットスラングです。

「おかしなことばかり言っている人」というような意味を含むレッテル用語にもなっています。

そうしたことから、「ネトウヨ」という言葉を本文で使用している記事は、それだけで信憑性と客観性に「?」マークが付きます。(引用は除く)

事実に基づく記事を書く場合には、使用を避けるべき言葉が「ネトウヨ」です。



日本でも外国人が歩いているだけで、殴られたり石を投げられたりしたというようなニュースは見たことがありません。

道を歩いているだけの54歳の男性に、どうして殴りかかったり石を投げたりする必要があるのでしょうか?

意味不明です。

しかし、それなりの理由がある場合は、日本人が暴行事件の被害者になってしまうケースがあるようです。

全体的に安全であっても、おかしな人がひとりいれば、日本人観光客が歩いているだけで事件に巻き込まれてしまうことはあります。



韓国人の男性が日本人女性に暴行

8月23日朝、ソウルの弘益大学周辺で、日本人の女性観光客グループに韓国人男性(35)が声をかけナンパをしたものの、無視され、その腹いせにずっと付きまとい差別的な言葉などをあびせ、しまいには女性の髪の毛を引っ張って暴行をしました。

男は、警察の調べに「髪をつかんだことは事実だが、暴行はしていない」と答え、「女性にひどいことを言われたので」などと主張しています。

男は「現在の日韓関係とは関係がない」とマスコミに話しているようですが、民族差別的な言葉を浴びせながら付きまとっていることから、日本や女性を見下している意識がうかがえます。

足にタトゥーを入れた男性に倒されたときに、被害者の女性は頭を強く打って体調が悪いようです。

 

54歳の安田浩一さんと20代の若い女性では、外国で巻き込まれる事件のリスクが異なります。

「ネトウヨのデマ」というテーマが最初にあり、それに合わせて自分の経験を重ねて書かれた安田浩一さんの記事なのかもしれませんが、限られた個別の経験だけで安全と言い切ってしまうとこのようなチグハグな現実が起こってしまいます。

安田浩一さんの周囲では何も起こらなかったとしても、それを全体に広げて全否定することには無理があります。

(※被害者女性は19歳という報道もあります。)

 

※9月1日発売の高橋洋一さんの新刊です。



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