韓国政府は、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA、ジーソミア)を延長せず破棄すると発表しました。
「GSOMIA破棄」がトレンド
ツイッターで、「GSOMIA破棄」がトレンド入りしています。
破棄というよりも、1年ごとの自動更新ですから、朴槿恵政権の時代に安倍政権が韓国と署名したGSOMIAを、「もう更新しないよ」と文在寅政権が通告してきたというものです。
この速報ニュースに対する反応を観察していると、大きく2つの意見に分類されることに気が付きました。
韓国政府の決めた「GSOMIA破棄」は、「韓国の文在寅大統領のせい」と考えるか、「日本の安倍総理のせい」と考えるかです。
韓国の文在寅大統領のせい
「韓国の文在寅大統領のせい」と考える意見の典型的なのは、舛添要一さんです。
「文在寅大統領は左翼ポピュリスト」と批判しています。
個人的には、この件に関しては、韓国が一方的に決定したことですから、韓国側に問題があると思います。舛添さんの意見はまともです。
韓国政府は、日韓のGSOMIA破棄を決定。文在寅政権は何を考えているのか。非常識極まりない。金正恩と組んで、日米を攻撃するつもりか。この政権には一日も早く退陣してもらわないと、韓国も滅亡する。アメリカも怒り心頭だろう。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月22日
国家間の絆で最も強いのが安全保障関係である。それは国家と国民を守るために共に武器を持って戦うからである。日米間で貿易摩擦があろうとも、日米安保が接着剤として両国関係を盤石なものとしている。日韓のGSOMIAを破棄した文在寅は国家指導者としては失格。これが左翼ポピュリストの正体である。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月22日
「2045年までに南北統一して日本よりも強い国になる」と言った文在寅、その過激派側近の本音は、①米軍撤退・米韓安保破棄、②北朝鮮の核を温存したまま半島統一、③日本が仮想敵国である。この思想に染まった学生運動崩れが今回のGSOMIA破棄を主導したのだろう。50年前の日本の左翼学生活動家と相似。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月22日
日本の安倍総理のせい
IWJの岩上さんや、日本共産党は「日本の安倍総理のせい」という意見のようです。
韓国側の行為については、批判しないというのが彼らのスタンスのようです。韓国側が何をしても、「日本の安倍総理のせい」になるようです。
速報!愚かな安倍政権の、国益を顧みない愚劣な外交のために、韓国との関係悪化はついに安全保障の領域まで。→韓国が日韓軍事情報協定が日韓軍事情報協定を破棄 韓国政府が決定: 日本経済新聞 https://t.co/yzfaHoB8Jq
— 岩上安身 (@iwakamiyasumi) 2019年8月22日
日本共産党の山添 拓参院議員は、「韓国がGSOMIAの自動延長を行わなかったので、安倍政権はホワイト国除外を撤回して、徴用工判決についても韓国に従え」と主張しています。
おそらく、韓国政府もこれが本音なのでしょう。
共産党の山添 拓議員の意見は、まるで、韓国政府の代弁者のようにみえます。
韓国政府がGSOMIAの自動延長を行わず破棄することを決定。日本政府には「影響ない」といまだに強がる者もいるようだが、事態の重さを甘く見過ぎではないか。
安倍政権は「ホワイト国」除外の閣議決定を撤回し、徴用工判決についても事実と道理に即した対応へと改めるべきだ。https://t.co/37Wm13XTFf
— 山添 拓 (@pioneertaku84) 2019年8月22日
日本共産党の宮本 徹衆院議員は、「朴槿恵政権が結んだ日韓のGSOMIA」は、売国行為だという批判があったとツイートしています。
政権が変わると、前の政権を否定しようとする韓国独特の流れです。
韓国のGSOMIA破棄に対し日本政府の驚きの声が報道されていますが、もともと朴槿恵政権が結んだ日韓のGSOMIAに対して「軍事主権をないがしろにする売国行為」という批判が、朴槿恵政権をたおすロウソク闘争、文在寅政権誕生の流れの中に強くありました。
— 宮本徹 (@miyamototooru) 2019年8月22日
GSOMIAとは
GSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)とは、日本と韓国の間で秘密軍事情報を提供し合う際、第三国への漏洩を防止するために締結する軍事情報包括保護協定。
正式名称は、秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定。
本協定は,日韓両国政府間で相互に提供される国家安全保障のために保護する必要のある防衛関連情報を,受領国政府が自国の国内法令に従って保護するためにとる措置等について定めるものです。
(外務省 日韓秘密軍事情報保護協定の署名 平成28年11月23日)
伊藤 元海将「GSOMIAは日本で誤解されている。日韓の情報交換枠組みではない。軍事情報の保護協定。互いに聞いた軍事情報を第三国に漏らさないという約束。日韓はダイレクトに情報をやり取りしていない。もう一つ、拉致問題については軍事情報じゃないので無関係。日本の議論は無茶苦茶」#primenews pic.twitter.com/vhR3Islt6k
— 雨雲 (@amagumo02) 2019年8月22日
秘密軍事情報は終了後も保護される
今回の破棄によって、韓国側が今までに提供された日本の秘密軍事情報を外部に漏洩するのではないかと心配しているツイートもありますが、署名された協定には「終了後も保護される」という項目があります。
4この協定の終了の後においても、この協定に従って提供された全ての秘密軍事情報は、引き続きこの協定の規定に従って保護される。
(秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定 PDF)
韓国だと、この約束も守られるのか、当てにはならないですけどね。
隣国で日本人の想像を超えた政変が起きている、ということだ。南北首脳会談以降、北朝鮮に対する韓国の武装解除が進み、スパイを取り締まる国家情報院が改変・解体されて「親北反米」の自殺行為が進みつつある。(「韓国壊乱 文在寅政権に何が起きているのか 」より)