韓国政府が2月11日から、アダルトサイトなど政府が不法と規定した有害サイトへの接続を全面的に遮断したそうです。
インターネット利用者の表現の自由が委縮する?
韓国紙、中央日報が報じています。
韓国政府、アダルトサイトを11日から遮断…「独裁時代か」の声も
IT業界によると、KTなど韓国国内インターネットサービス事業者(ISP)は当局の要請を受け、11日から「サーバーネームインディケーション(SNI)フィールド遮断方式」を利用したウェブサイト遮断を始めた。この遮断方式は以前より強力なウェブサイト遮断技術。審議当局の関係者は「11日の一日間に約800件のウェブサイトがSNIフィールド遮断方式で接続が遮断された」と伝えた。
(中略)
当局のこうした決定に対し、有害情報の遮断などが目的ではあるとはいえ「表現の自由が委縮する」という声が出ている。ソン・ジウォン弁護士は「SNIフィールドを遮断するには、政府が機器間を行き来するパケット(データ伝送単位)を見るしかない」とし「インターネット利用者の表現の自由が委縮するだろう」と聯合ニュースを通じて述べた。
1日だけで約800件のウェブサイトを遮断したというのはずいぶん多い気がします。この記事だけでは、アダルトサイトじたいを不法と判断したのか、コピー著作権侵害サイトを不法と判断したのかがよくわかりません。
ツイッターでは、DMMも対象サイトになって、艦隊育成シミュレーションゲーム「艦隊これくしょん」もできなくなっているというツイートもあります。
どのような名目であれ、政府がサイトを監視するというのは好ましいことではありません。
アダルトサイトの遮断というニュースになっていますが、まずはアダルトサイトなど、反対の声があがりにくいサイトでブロッキング技術の実験をしているようにも見えてしまいます。
こういう国によるネットの監視が一般化すると、韓国がとは言いませんが、国によっては、都合の悪い情報のサイトをブロックすることが一般化してしまうでしょうね。 危険な試みのような気がします。
文在寅政府、北朝鮮に対して反発するサイトを消すのが目的か?
YouTubeのnetchannel KYOさんが、Five minutesでこの話題を取り上げています。
韓国がアダルトサイトを中心に、国としてダメだというサイトを遮断しました。アダルトサイトが、ということで話題になっていますが、実は今の文在寅政府、それから北朝鮮に対して反発するサイト、そうしたところを消していこうというのが本音のような気がします。
と、Five minutesさんでは分析しています。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=Wy5gsrNdhAI
Five minutesさんのご指摘のとおり、韓国で遮断したとしても、アプリや拡張機能などで、遮断されていない日本やアメリカを踏み台にして接続すれば、そのようなアダルトサイトにも接続は可能です。ネットでは、遮断していない国を遮断しない限り無意味なのです。
では、なぜ、そんな無駄なことをしているか、という話になってしまいます。 ほんとうの目的はなんでしょうか?