柚木みちよし議員の日本語読解能力に疑問
麻生大臣の言ってもいないことを拡散か?
希望の党の柚木みちよし 衆院議員が、2月20日、自身のツイッターで、
昨日、私の衆議院予算委員会での 佐川国税庁長官の虚偽答弁や資料破棄に抗議する 全国11箇所にもなった抗議デモを 麻生財務大臣に質しましたら、 「デモへの参加者は普通の市民ではない。」と答弁。
とツイートしました。
昨日、私の衆議院予算委員会での
佐川国税庁長官の虚偽答弁や資料破棄に抗議する
全国11箇所にもなった抗議デモを
麻生財務大臣に質しましたら、
「デモへの参加者は普通の市民ではない。」と答弁。 https://t.co/3kAyOZC9lL— 柚木みちよし (@yunoki_m) 2018年2月19日
麻生大臣はそんなことは発言していない
ところが、柚木みちよし議員がソースとしているインスタグラムの動画を確認してみると、麻生財務大臣の発言は、柚木みちよし議員の主張する「デモへの参加者は普通の市民ではない。」という発言には聞こえません。
動画の麻生大臣の発言部分を文字に起こしてみると次のようになります。
麻生大臣「街宣車まで持ってる市民団体というのは珍しいなと思いながら先ほど伺いましたけれど、なんとなくそういうものが出ているのは少々普通ではないなと思いましたけれど」
実は、このテレビの麻生大臣の発言も切り取りなのですが、内容に大きな違いはないので、そのままこの発言を使用します。
わかりやすく分解すると
麻生大臣の発言の文章を、わかりやすく分解すると次のようになります。
これが、どうして「デモへの参加者は普通の市民ではない」になるのでしょうか?
「街宣車」または「街宣車まで持っている市民団体」を指している
麻生大臣は「そういうものが出ているのは」「普通ではない」と発言しています。
では、「そういうもの」とは何を指しているのでしょうか?
「そういうもの」は、前の文章の「街宣車」または「街宣車まで持っている市民団体」を指していると読み解くことが出来ます。
つまり、麻生大臣は、
- 街宣車が出てくるのは普通ではない
- 街宣車まで持っている市民団体が出てくるのは普通ではない
と発言していることになります。
麻生大臣の発言は、あくまでも「街宣車」が中心です。
街宣車を持っている、あるいは街宣車を調達できるデモの主催者が、普通ではないと発言しています。
デモの一般参加者が普通ではないとは、ひと言も言っていないですね。
「普通」の定義
「普通」の定義がむずかしいですが、「政党または団体に動員された人ではない」という意味だとすれば、
デモの参加者約740名の中には普通の市民も参加していたことでしょう。
「引用」を勝手に改変する柚木みちよし議員
ところが、この麻生大臣の文章を柚木みちよし議員は一番重要な「街宣車」の部分を省いて、勝手に「デモへの参加者は普通の市民ではない」と言い換えています。
柚木みちよし議員は意図的に言い換えているのか、日本語読解能力に問題を抱えているのかは不明ですが、「デモへの参加者は普通の市民ではない」と、全く違った意味に変えて拡散して支持者の怒りを扇動しています。
次のように、柚木みちよし議員の支持者は受け取り、憤ることでしょう。
私も横浜から一人で参加しましたよ。周りの人達は本当に憤りを覚えて参加した普通の市民ばかりでした。我々は最早、普通の市民として扱って貰えないのかな? でも、3/3 には又参加しますよ。普通の市民! 頑張りましょう!!!
— terry.yokohama (@terry_yokohama) February 20, 2018
勝手に意味を変えてしまうのは、もはや捏造
引用は、どんな場合でも、言葉を切り取ったり、改変したりすることなく、そのまま引用すべきです。
引用なのに勝手に意味を変えてしまうのは、もはや捏造です。
これもある種の「フェイクニュース」といえるのではないでしょうか?
参考 実際の麻生大臣の発言
実際の国会質疑を確認すれば、柚木みちよし議員がソースとしたテレビのニュースでも、麻生大臣の発言が切り取られて繋がれていることがわかると思います。
ただし今回は、発言内容の意味に大差はないと判断しましたので、この件については問題視しません。
https://youtu.be/uZpbe1zHwZg?t=45m22s