画像はテレ朝ニュースより。問題点の検証のために引用。
ほんとうは怖いテレビのニュース
この場面しか見ない人もいるのですから、誇張しないで正確に報道して下さい。
報道ステーション世論調査内閣支持率のグラフがおかしい
テレビ朝日の7月17日のニュースを見ました。
【報ステ】内閣支持率が大幅下落“危険水域”に(2017/07/17 23:30)
安倍内閣の支持率が大幅に下落している。報道ステーションが15日と16日に実施した世論調査では、安倍内閣の支持率が先月から8.7ポイント下落し、29.2%になった。支持しない人は54.5%で、12.9ポイントと急増した。
というニュース動画です。ところが、この動画の内閣支持率の折れ線グラフがなんかおかしなことに気がつきました。
動画ですので、数秒見せられてすぐに消えてしまうのですが、どうも違和感があるのです。
じっくり、何度も何度もこの部分だけ繰り返し見てみました。
しばらくして、違和感の正体がわかりました。
支持率が29.2%、支持しないが54.5%。
支持しないは支持率29.2%の2倍ないですよね。
54.5-29.2=25.3
支持率29.2%の点をA
支持しない54.5%(+25.3)の点をBとします。
どう見ても、座標軸から支持率29.2%のA点までの高さより、A点から支持しないB点までの25.3%の方が、グラフでは明らかに幅が広いのです。
引っかかっていたのは、このおかしな比率を見せられたからです。
これは、どういうことでしょうか。
徹夜して、あれこれ検証してみた結果、報道ステーションのこのグラフには、とんでもないトリックが隠されていることがわかりました。
報道ステーションの騙しのトリックを暴く
結論から先に書きます。
わかりやすく画像にしてみました。
画像に、物差しを当ててみると次の図のようになりました。
報道ステーションのグラフのトリック概要図
「1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月」と目盛りしてあるバーは、X軸じゃないんですね。
X軸は画面の下、画面の外です。
このバーは、いったい何でしょうか?
ご丁寧に、グラフには、背景画像が付いていて、このバーと同じ高さと見える地点から、模様が変化しています。
背景のタイル模様は、壁タイルだったものが途中から床タイルに変わっています。
これにより、この線から下は、背景の模様の変化により、3Dの座標軸のように錯覚して見えるのです。
トリック
- 折れ線グラフのY軸の、ある数値以上の部分だけを切り取る
- 切り取ったグラフに、新しいX軸(のようなバー)を描く
- タイル柄の背景画像を付けて、途中から図柄を変化させることによって、何でもないバーを見る人に座標軸と錯覚させる
以上がトリックの概要ですが、放送という、数秒で消えてしまう媒体だからこそ可能な騙しのテクニックです。
さすが、プロは違いますね。
騙しのトリックの目的は?
報道ステーションは、どうしてこのような手の込んだことをしたのでしょうか?
安倍政権の支持率と支持しない率の差が、実態以上に開いている。安倍政権は支持されていないのだ、ということを視聴者の深層心理に植え付ける狙いなんでしょうね。
放送だから、一瞬の画面なのでバレないと思っているんでしょうね。
詐欺師は、いつもあなたの家庭のテレビの中にいます。詐欺にはくれぐれも気をつけましょう。
(追記)恣意的な色使いによる錯覚も狙う
「膨張色」と「収縮色」
色も同じですね膨張色と収縮色
— dumbbellcurl (@dumbbellcurl) July 18, 2017
膨張色、進出色 (暖色系)
膨張色は、その物を膨張させ大きく見せます。
収縮色、後退色 (寒色系)
収縮色は、反対に その物を、収縮して、小さく見せます。
膨張色よりも、収縮色の方が、元気がなかったり、小さかったり、遠かったりするように人間の目には見えます。
マスコミは安倍政権に有利な数値には収縮色、後退色を使って、不利な数値には膨張色、進出色を使う工夫をしているようです。
「支持しない」が大きく見えるのは「膨張色」だからです。
碁石では、白と黒の大きさが違う
図の形や大きさが同じでも、色によって大きく見えたり小さく見えたり、近く見えたり遠く見えたり錯覚してしまいます。
「大きさ知覚」の現象を「膨張色」「収縮色」といいます。
暖色系の方が寒色系より膨張してみえます。
明度と大きく関係し、周囲の色が明るいほど図色は小さく収縮して見えます。
囲碁の碁石では、白石が直径21.9mm(7分2厘)、黒石が直径22.2mm(7分3厘)。
黒石の方を若干大きく作っているそうです。
白が膨張色でやや大きく見えるため、同数では白が圧倒しているように錯覚してしまいます。
このように若干の差をつけることにより、人間の目にはほぼ同じ大きさであるように見えるとされています。(碁石についてはウィキペディアより)
追記
別の場面で、アリバイ的に縦軸を一瞬、見せるシーンがありました。
ほんの一瞬です。気がつきませんでした。ほとんどの人は気がつかないと思います。