(画像は https://twitter.com/syukan_kinyobi/status/1055743151728541696 より)
「経営危機」とは、実際に資金繰りが悪化したりして、将来に対する経営上の不安を抱く、状況のことをいいます。
ネトウヨは、左翼雑誌消滅の「朗報」とSNSで大喜び
「経営危機」にあるといわれている「週刊金曜日」が、10月19日号のあとがきで、次のように書いています。
現在、小社は経営危機の真っ只中。退職者が続き、編集委員のお一人も小誌を批判して辞任され、ネトウヨは、左翼雑誌消滅の「朗報」とSNSで大喜びだ。(週刊金曜日 1205号)
ネトウヨは、左翼雑誌消滅の「朗報」とSNSで大喜びだ。と書いています。
どうやら、「アベ的なもの」という言葉とつなげて「ネトウヨ」という言葉を使用しているようなのですが、どうも違和感があります。
経営危機についてツイッターで大喜びしているようなツイートは見かけたような記憶がありません。
本日は『週刊金曜日』創刊25周年記念特集号(10月26日号)の発売日です(一部地域除く)。特集は〈排外主義、歴史修正主義、差別―“アベ的なもの”と闘う〉〈これからの本屋の可能性をさぐる〉です。https://t.co/ItSlhRi963 ※写真は、紀伊國屋書店新宿本店 pic.twitter.com/OY4d6l4zR7
— 週刊金曜日 (@syukan_kinyobi) 2018年10月26日
さっそく、「週刊金曜日」「経営危機」「朗報」でツイート検索してみました。
検索でヒットするのは、このツイートだけです。
【朗報】いよいよ、週刊金曜日が経営危機に陥り、希望退職を募り始めたようですね。廃刊は時間の問題。現在の編集委員は、本多勝一、佐高信、落合恵子、石坂啓、雨宮処凛、宇都宮健児、田中優子、中島岳志。船頭多くして船山に上る。朝日新聞の未来でもある。 pic.twitter.com/yoY3SsIwkW
— CatNA (@CatNewsAgency) 2018年9月13日
これしかないのですから、週刊金曜日が書いている「ネトウヨ」とは、これしか考えられません。
リツイートが多いツイートですが、「ネトウヨは、SNSで大喜びだ」と書くほどのものでもないように思います。
「ネトウヨ」とは、いったい何でしょうか?
「ネトウヨ」という造語は、政治的信念による差別語
「ネトウヨ」とは、ネット右翼の略で、ネットで右翼的な発言をする人、などともっともらしい説明をする人もいますが、「ネトウヨ」という言葉の使用例を見ると、実際には、政治信条で対立する相手を貶めるための侮蔑語として使用されることがほとんどです。
差別禁止とは、国籍、信条又は社会的身分を理由として差別的扱いを禁止することです。
信条とは宗教的・政治的信念を含むと解されており、社会的身分とは人種を含むと解されています。
「ネトウヨ」というネットスラング、造語は、政治的信念による差別語、そのものです。
新聞、雑誌などが、この差別語を使用することに、疑問を感じます。
記事で「ネトウヨ」という言葉が出てくると、「あ、これは偏った視点の、まともな記事ではないな」と思って、一歩引いた視点で記事を読むことが多いです。
「ネトウヨ」などという差別語を平然と使用するような、誰が読んでいるのかわからないほど先鋭化している編集方針が、読者を減らしている最大の原因なのではないかと、「週刊金曜日」を読んでいて思うのでした。