荒唐無稽なデタラメ映画
政治評論家の加藤清隆さんが、望月衣塑子記者 原案の映画「新聞記者」について、「やり方が汚い」とツイートされています。
鳩山由紀夫が「現政権がいかに酷いか、今上映中の『新聞記者』を是非ご覧になっていただきたい。国民は真実を知る権利がある」。あれは東京新聞の某有名女性記者が原案を書いたフィクションのはず。しかしあんなデタラメを信ずる奴がいるという証拠だ。そこを狙って作られたのだろう。やり方が汚い。
— 加藤清隆(政治評論家) (@jda1BekUDve1ccx) July 17, 2019
東京新聞の某女性記者が原作(原案)とかいう「新聞記者」という映画は、荒唐無稽なデタラメ映画です。いかにも現実にありそうに思わせるため、加計学園問題に似せ、実は全くあり得ない話に仕立ててあります。内調が記者個人に妨害工作するとか、こんな嘘を信じる人が出るのが怖い。誰が責任取るのか?
— 加藤清隆(政治評論家) (@jda1BekUDve1ccx) 2019年7月6日
加藤清隆さんは、映画「新聞記者」が、選挙に向けたプロパガンダだと解釈されているのでしょう。これは、まったくそのとおりで、実際、創作と現実の区別がつかない人が続出しています。
今上映中の「新聞記者」に真実がある?
代表的なのが、この二人の総理大臣経験者です。
ニューヨークタイムズが安倍政権を「ときに独裁政権のように振る舞う」と批判した。東京新聞の記者の質問に答える必要がないと菅官房長官が述べたことなどを批判してのことだ。現政権がいかに酷いか、今上映中の「新聞記者」を是非ご覧になっていただきたい。国民は真実を知る権利がある。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) 2019年7月7日
安倍政権の情報操作を報道の現場で一番経験したのは映画「新聞記者」の原作本を書いた望月衣塑子記者であり、今回それに黙っていられなくて立候補した山岸一生候補です。報道の自由が無い国は民主主義とは言えません。報道の自由を回復させるために元朝日新聞記者37歳の山岸一生候補に投票して下さい。
— 菅 直人 (Naoto Kan) (@NaotoKan) 2019年7月19日
ランキング付けは国境なき記者団によるものです。指摘を待つまでもなく安倍政権で政策情報の捏造、隠ぺいが頻発していることは広く知られています。しかし内調まで使って政権に都合の悪い情報を隠すことまでやっているとは驚きです。私が総理の時にはやっていません。映画「新聞記者」を見てください。 https://t.co/HSVM7WqNXN
— 菅 直人 (Naoto Kan) (@NaotoKan) 2019年7月19日
自分が総理大臣だった時になかったことを知っているのに、どうして架空の映画を見ただけで信じてしまうのでしょうか。
内閣情報調査室(内調)の職員がネトウヨアカウントを偽装して、政権に対立する人への中傷を書き込んでSNS工作をするなどということはありえません。ツイッターというのは時間の浪費です。またたくまに時間が過ぎていきます。忙しい内閣情報調査室の職員がそのような非効率的なことをするヒマがあるはずがありません。
根拠のないネットのデマを映画「新聞記者」は、そのまま採用してしまっています。
映画だから採用したウソを「望月衣塑子記者原案」でリアルと錯覚させている
この映画「新聞記者」の最大の問題点は、実際に起きた出来事を連想するネタに事実でない思いつきの内容を都合よく加えているにもかかわらず、「東京新聞の望月衣塑子記者原案」として、あたかも取材に基づいて作られたリアルストーリーであるかのように錯覚させていることです。
映画は、原作とされる本「新聞記者」の内容とは、似ても似つかないストーリーです。しかし、「東京新聞の望月衣塑子記者原案」と付けられているので、取材に基づいているものと錯覚する人が続出しています。
個人的には、良質なおもしろい、架空の物語の映画コンテンツはどんどん増えてほしいと思っています。
でも、映画「新聞記者」は、ちょっと問題があるのではないかと感じてしまいます。新しい「フェイク」の手法ではないかと思うからです。
この映画には、加計学園疑惑、TBS記者準強姦疑惑、省庁文書改ざん問題などを連想させるような要素が出てきますが、いくつものウソ(現実にはなかったこと)が描かれています。
「加計学園の施設で生物化学兵器を研究している」というのは、かつて加計学園反対派の活動家が妄想からネットに流したデマです。そのような事実はありませんでした。これをそのまま採用してしまっています。
根拠のないデマでも、架空の映画であればそのまま使える。
でも、それを真実であるかのように宣伝するのは、フェアではありません。
映画「新聞記者」は、フィクション(想像によって架空の筋や事柄をつくること)だとされていますが、多くの人がノンフィクション(創作や虚構のまじらない記録映画)であるかのように伝えています。
これは映画製作者側にも、大きな問題があります。
明らかに実在の団体がモデルとわかる描き方や宣伝で登場させた組織を、悪魔のように描き、名前だけ変えてフィクションですからと逃げ道を用意するのは卑怯だと映画製作陣の誰も思わなかったのだろうか。また追って続きを書きます。#新聞記者
— 徳本(内調の人柱) (@tokumoto0) 2019年7月4日
映画の本質は「陰謀論」
「一般的によく知られた事件や歴史の背後に別の策略があったとする、信憑性に乏しい説」を「陰謀論」といいます。
この映画の本質は「陰謀論」です。
映画『新聞記者』- 伊藤詩織さんをモデルとした人物への、批判の投稿が、内閣情報調査室の数十台あるパソコンから一斉に送られる。
- 身の毛がよだつシーンだが、これは『現実』なのだ。#新聞記者みた pic.twitter.com/Fk3nBfme3b— 堀和恵 (@WsT01TkNiOsib04) 2019年7月6日
映画の世界は現実ではありません。
「誰よりも自分を信じ疑え」
「誰よりも自分を信じ疑え」は映画の中の言葉です。
その言葉はそのままブーメランとなって映画「新聞記者」に返っていきます。
眼の前の架空の映画も信じてしまったらダメです。それは面白い映画にするために「陰謀論」で作られたウソの話です。映画の中だけで楽しむものです。
映画自体は単なるトンデモなんだけど、これをリアルに感じちゃう人達が怖いのは「自分達は絶対に正しいのだから自分達への批判は何かの陰謀によるもの」という前提に立ってるとこ
というネットの意見が秀逸です。
映画も疑わなくてはね。