「公示」と「告示」の違い
衆議院の総選挙と参議院の通常選挙は「公示」、それ以外の選挙では「告示」です。
選挙における「公示」と「告示」は次のように使い分けられています。
「公示」は、[天皇の国事行為](憲法第7条)を伴う選挙の時だけに使われます。
このほかの選挙では、国政選挙(衆参補欠選挙など)を含めて「告示」を使います。
日本国憲法第7条
日本国憲法 第7条は、日本国憲法の第1章「天皇」にある条文の一つで、天皇の国事行為について規定しています。
第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。二 国会を召集すること。三 衆議院を解散すること。四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。七 栄典を授与すること。八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。九 外国の大使及び公使を接受すること。十 儀式を行ふこと。
選挙における「公示」と「告示」は、日本国憲法と関係があるわけです。
憲法第7条で規定する「国会議員の総選挙」とは、衆議院議員の総選挙だけでなく、3年ごと半数改選の参議院議員の通常選挙も含むとされています。
衆議院議員の総選挙と参議院議員の通常選挙を行う旨は天皇が「公示」し、公示日当日の官報には天皇の詔書が掲載されます。
その他の選挙を行う旨は選挙管理委員会が「告示」します。
沖縄県知事選挙が「公示」される
立憲民主党の沖縄県連の有田芳生 会長が、本来、「告示」を使用すべき沖縄県知事選挙で「公示」を使用していることがわかりました。
沖縄県知事選の掲示板。8から10に枠が増えていました。いよいよ公示です。 pic.twitter.com/P9aRmVh42V
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2018年9月12日
訪米の枝野氏、まず人間関係 サンダース氏らと会談へ→沖縄県知事選挙が公示される13日、枝野代表はジョージ・ワシントン大学の講演で沖縄問題に言及します。海を越えての玉城デニー応援メッセージに注目です。 https://t.co/IK8rnB0XEv
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2018年9月12日
明後日13日は沖縄県知事選挙の公示日です。枝野代表のアメリカでの講演に注目しております。玉城デニーさんの第一陣も、さすが、なるほどです。 https://t.co/z7eanMowCr
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2018年9月11日
現時点で 3回も「公示」を使用しています。
参院選「告示」
そのいっぽうで、「公示」を使用すべき衆議院議員の総選挙、参議院議員の通常選挙で「告示」を使用していることがあることもわかりました。
安倍首相による「わが逃走解散」。もし臨時国会冒頭の9月28日に解散すれば、10月10日告示、22日投票となるだろう。特別国会の召集は11月が予想されるから、6月18日に通常国会を閉めてから5か月あまり国会を開かないことになる。森友・加計問題から逃げるためのわがままな国会私物化だ。
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2017年9月18日
母が亡くなったのは参議院選挙告示の3日前、6月19日でした。もうすぐ2か月。京都で初盆です。 pic.twitter.com/YfWU1cgVBd
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2016年8月14日
母の一周忌(6月19日)。参院選告示の3日前のことでした。いまから追悼会です。 pic.twitter.com/l5EiOAd7al
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2017年6月17日
これだけあると単純なミスとも考えにくいです。
個人的な感想ですが、立憲民主党の沖縄県連の有田芳生 会長には、天皇の国事行為について、何かしらの意図があるのではないかと感じてしまう出来事でした。