質問内容は前回の繰り返しと枝野代表の演説の引用
2018年1月25日(木)午前の西村官房副長官記者会見での東京新聞 望月衣塑子記者の質問全文です。
沖縄の米軍ヘリの不時着について
本日は、菅官房長官にかわって、西村康稔 内閣官房副長官の会見になっています。
西村官房副長官が、なぜか望月衣塑子記者を一番最初に指名しました。
えーと、米軍のヘリの不時着、昨日も官房長官、野上(官房副長官)さん等々の、やりとりありましたけれども。強く抗議しているということですが、米軍機の事故トラブル2016年が11件だったところが、2017年25件と2倍以上に膨れ上がっております。この単純にこれ注意を促すという、改善を求めているだけでは、なかなか解決しないのではないかと。えー、日米地位協定を含めた、見直しということを政府として積極的にご検討していくというのは考えていないんでしょうか?
これに対して、アメリカ、米側からはですね、予防着陸は、より大きな危険を回避するために行う安全管理の通常の手段であるということ、それから、日本側の申し入れを受けて何らかの措置を取ることができないかを検討していると、いう説明を受けているところでありますが。
現在、防衛省が米側の対応について、確認をしているところであります。やりとりをしていると聞いております。詳細については、防衛省に確認をしていただければと思います。
いずれにしても、米軍機の飛行についてはですね、安全を確保し、地元の皆さんのご理解、ご協力を得ることが大前提であります。米軍機による事故等は、まさに地元の皆さんに大きな不安を与えるものでありますので、本来あってはならないものであります。こうした観点からは、大変、遺憾に思うところであります。
いずれにしろ米側に対して、しっかりと再発防止のための対策を講ずるよう、引き続き強く求めていきたいと思います。
数人の別の記者の質問を挟んで。
立憲民主党の枝野幸男代表の演説の引用「日米地位協定、航空法適用の除外規定の見直し」
もう一回、米軍ヘリの不時着のことについてお聞きします。
アメリカ側がですね、これだけ事故等が続いている理由に、近年の軍事予算の削減と、機体がかなり老朽化しているという指摘が出ております。
で、この状況によって、今後も事故が起きていくリスクが高まっているという指摘が出ております。で、翁長知事もですね、繰り返し記者団に、言葉もないと、再発防止を何十回、何百回いっても何ら進展がみられないという、ご回答が、お話をしております。
先ほどから、あの、注意を促したい、改善策を求めたいということですが、やはり根本的にですね、あの、米軍の自由なですね、訓練活動を自由に認めている日米地位協定、航空法適用の除外規定の見直しを、実際やっていかなければ、根本的な解決にはならないのではないかと、これは国会の場で枝野民主党、民進党、立憲民主党の代表も指摘しておりますが、
(事務方「質問は論点を絞って、簡潔にお願いします。」)
はい、この点について、ご見解をお願いいたします。
いずれにしても、続けて、こういう予防着陸ということになっておりますので、米側に対しては、しっかりと再発防止に向けて対策を講じるよう、引き続き強く求めていきたいと思います。
(事務方「よろしいでしょうか」)
はい、では最後に、はい。(指名する)
吉田・アチソン交換公文と国連軍地位協定
えー、最後に、じゃあ、一問。
護衛艦いずもの空母への改修ということが、いま報道等、出ておりますが、日本の政府が日米による、いずもの共同使用を想定していると東京新聞が報じております。
えー、このいずもから国連軍支援の名目で朝鮮半島に出撃するアメリカ軍機に対しては、日本は、吉田・アチソン交換公文によって、支援するという義務をおっております。
そのため、その出撃を拒否することができないという状況になっておりますが、北朝鮮のミサイル、先ほどからミサイルだけではなく、核開発に対しては、政府は繰り返し圧力を最大化していくというお話しておりますが、同時にですね、アメリカが先制攻撃に踏み切った際に、日本が参戦を拒否するということはできないのではないかという指摘が出ておりますが、この点について政府のご見解をお願いします。
どんな事態になっても、いかなる事態になっても、国民の命、そして平和な暮らしを守っていくということであります。
感想
沖縄の米軍ヘリの不時着について
立憲民主党の枝野幸男代表の演説の引用「日米地位協定、航空法適用の除外規定の見直し」
23日午前の質問の繰り返しですね。
https://twi55.com/isoko20180123/
望月衣塑子記者は、枝野幸男代表の国会演説についてのツイートをリツイートしており、それを元にした質問だと思われます。
内容自体は、前回の繰り返しです。
吉田・アチソン交換公文と国連軍地位協定
東京新聞の1月21日の記事に関連しての質問のようです。
東京新聞:海自「いずも」空母改修案 米戦闘機発着、給油も:政治(TOKYO Web) https://t.co/De6EIsM6Tg
海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を戦闘機の発着が可能な空母に改修する検討を巡り、政府が日米による同艦の共同運用を想定していることが分かった。— 以下略ちゃん™ (@ikaryakuchan) January 25, 2018
いずもの改修について、政府は南西諸島(鹿児島、沖縄両県)などの離島防衛のためと説明。付近に陸地や空港が少ない海域でも、空母から戦闘機を発進させることで、制空権の確保を目指す。従来の政府見解を踏まえ、「防御型空母」への改修で専守防衛の範囲内と位置付ける。
とありますが、こちらの目的が主でしょうが、見方によっては、「空母の保有は憲法九条に基づく日本の専守防衛の立場を逸脱する懸念がある上、米軍の戦闘行動と自衛隊の活動が事実上、一体化する恐れも生じてくる。」という解釈になるんでしょうね。
小西ひろゆき議員「改修は違憲だー」
「ケンポー」の小西ひろゆき議員が「改修は違憲だー」と騒いでいます。
東京新聞:海自「いずも」空母改修案 米戦闘機発着、給油も https://t.co/ECL9JRONk2
米軍の戦闘機の発着拠点として使用するために「いずも」を改修するのであれば、それは防御型空母ではなく「攻撃型空母」そのものだ。9条2項の「戦力」に該当し、改修自体が違憲の行為である。
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) January 21, 2018
東京新聞のスクープだそうですが、立場の違いで解釈が異なる内容です。東京新聞はそういう視点だということはわかりましたが、小西ひろゆき議員と違い、特に感想はありません。