突然、質問を変える望月衣塑子記者 1月15日午前
2018年1月15日(月)午前の菅官房長官記者会見での東京新聞 望月衣塑子記者の質問全文です。
佐川国税庁長官が職員に「文書管理を徹底」と訓示記事に「皮肉」
佐川国税庁長官が、仙台、札幌、広島、名古屋等々でですね、訓示を行いまして、えー国税局員に対し、公務員への国民の目が日々厳しくなっている、綱紀の保持に努め、行政文書・情報管理の徹底に特段の配意をして頂く、という話をしております。
えー佐川長官、文書管理をしっかり行うようにとのことですが、佐川長官の理財局長時代の文書管理について、現在政府として、どのように評価をしているのか、あわせて立憲の枝野代表からは、文書管理の問題などを指摘され、確定申告前のけじめを付けるようにとの、声もあがっております。政府として、どのようにお受け止めでしょうか?
河野外相の再生エネルギー24%批判発言について
えー、河野外相がですね、訪問先のUAEのアブダビで演説をしました。再生可能エネルギーの電源割合の世界平均が、いま24%ですが、日本が目指す数値が今の世界平均ということは、外相として何とも悲しく思う、嘆かわしいという発言をされております。
外相の立場にありながら国際会議で既成方針に苦言を呈した形ですが、この点に関して政府としてのご意見をお願いします。
いずれにしろ、まずいま掲げている目標、現在の2倍という、まあ再エネのコストが非常に高い中で掲げてますから、そのことを実現することが何より大事だと思います。
野党が巡航ミサイルや護衛艦いずもの空母化を批判している
今日、共同通信の調査の結果を東京新聞で報道しておるんですが、調査の結果、安倍政権の元での改憲に関して反対が54%、また専守防衛に反するという指摘も出ている長距離巡航ミサイルの導入に関しましても、賛成より反対が46%と上回る数値が出ております。
えー今年末までには、憲法改正、9条を中心とした改正発議をしたいという自民党サイドの意向も出ておりますが、えーこの9条改正は国会で熟しない前にですね、先んじて攻撃、敵基地攻撃能力の保有ともみられるような巡航、
(事務方「質問に移ってください。具体的な質問をお願いします。」)
はい、巡航ミサイルや、また小野寺国防相、防衛相も言ってらっしゃる護衛艦いずもの空母化ということも検討ということです。
9条の改憲論議も煮詰まらない中で先んじて防衛装備の拡大だけが急ピッチで行われているという批判の声が野党からも出ておりますが、この点に関して、政府としてのご意見をお願いします。
感想
佐川国税庁長官が職員に「文書管理を徹底」と訓示記事に「皮肉」
望月衣塑子記者のこのツイートと関連した質問だと思われます。
恥ずかしい #朝日新聞 「佐川長官は仙台国税局訪れ『公務員への国民の目厳しくなってる。綱紀の保持に努め、行政文書・情報管理の徹底に特段の配意をして頂く』札幌、広島、名古屋でも同じ訓示。職員『佐川氏が言うと不都合な文書は特段の配意で廃棄求めているように聞こえる」https://t.co/KhSISqoXlz
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) 2018年1月10日
佐川宣寿(のぶひさ)・前理財局長が、昨年の国税庁長官に就任後、国税職員向けの訓示で「文書の管理徹底」を指示していたことがわかった、という記事です。
「文書の管理徹底」を指示、というまともな発言なのに、どこに問題があるのかよくわからない記事と望月衣塑子記者の質問です。
要は、森友問題では文書が処分されていたことを批判されていた佐川長官が「文書の管理徹底」を言ってる、という皮肉なのでしょう。
「文書の管理徹底」の訓示が森友問題前の発言なら違和感がありますが、これは森友問題の後の発言です。「文書の管理」で批判を受けたので今後は更に「文書の管理を徹底します」、と発言してどこに問題があるのでしょうか。
これもいつもの政権批判の世論を扇動するためだけの無駄な質問に思えます。揚げ足取りの材料を探しているだけの相手に菅官房長官が不用意な回答をするはずがありません。
会見後に望月衣塑子記者が自身のツイッターでわざわざリツイートしたのがこのツイートです。
「反安倍」の立場を隠さない望月衣塑子記者ですが、こうした反安倍政権の批判の声を扇動することがこの質問の目的なのは明らかですね。
河野外相の再生エネルギー24%批判発言について
河野外相の発言は、2011年8月に、菅直人首相(当時)の退陣と引き換えに急いで立法された再生可能エネルギー固定買取制度(FIT)の破綻、太陽光事業に参入するソフトバンクの孫正義社長が「最低でも税抜き40円」と主張し、2012年6月に、太陽光10kw以上は税抜40円/kWh等として高額で開始されてしまった再エネの固定価格買い取り制度と、その場しのぎの改正を繰り返している問題点についての批判のように思えます。
根底にあるのは民主党政権時のいい加減な制度設計批判のように思えますが、望月衣塑子記者や一部マスコミは、どうしてこの河野外相の発言を現在の政府への批判としてとらえているのか不思議に思います。
野党が巡航ミサイルや護衛艦いずもの空母化を批判している
「9条の改憲論議も煮詰まらない中で先んじて防衛装備の拡大だけが急ピッチで行われている」というのは望月衣塑子記者が支持する野党の主張にすぎません。
それを官房長官記者会見で質問して、どういう回答を期待しているのでしょうか?
例によって、質問の形をとった望月衣塑子記者の意見の官房長官への言い渡しにすぎない質問に思えます。